60歳「生涯一女ロッカー」のブレない生き様 ジョーン・ジェットはやっぱりカッコいい

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――キム・フォーリーは革新的なバンドとしてあなたを擁護したが、あなたの性的な面を打ち出すことをいとわなかった。

ジェット:そのことについてキムを必ずしも責めることはできない。ローリング・ストーンズがやったことをやるようなものだった。ミック・ジャガーがステージで大きなペニスにまたがってもいいなら、女の子もいいはず。女の子もセックスをしたいし、女の子にも性的な欲求がある。なぜ女の子は男の子と同じように性欲を持つことが許されないの? フェアじゃない。

「他人が私に指図することはできない」

――映画であなたが人間関係を維持する難しさについて語っているシーンには胸を打たれた。あなたにとっていちばんの愛は、ずっと人ではなく音楽だ。

ジェット:そう、それってちょっと悲しいでしょう? 私も作品を見て、「ああ、なんて人生なの」って。(人間関係を維持することは)間違いなく難しい。人間関係がよければすべて問題ないと思っても、実際はそんなことなかったり。すると不安になる。長い時間が経っていて、人を信頼できないから。

――あなたの映画がロサンゼルスの映画祭「Outfest」で上映された際、LGBTのコミュニティからは、あなたが自身のセクシャリティについて明確に公言していないために上映について疑問視する声も上がった。それについて何か言いたいことは?

ジェット:私が公言していないから映画を上映してほしくないっていうの? (身に着けているネックレスを掲げながら)ラブリュス、斧(おの)ね、それが2つクロスしている(訳注:ラブリュスは女性の強さやレズビアンの象徴とされる)。女性のシンボルの中でクロスしているの。私はこれを手にしてから一度も外したことがないし、毎日身に着けている(ジェットは後ろを向いてシャツをめくり上げ、腰にある同じような女性のシンボルのタトゥーを見せた)。これ以上どうやったら宣言できるというの。

他人が私に指図することはできない。どう生きて、どんな自分であるか、私は人から指図を受けない。人が私に公言させたがるほど、私はしない。自分のやり方でする。私はステージの上で毎日、大きな声で自分のストーリーを話している。あなたが望むやり方で私に話をさせたいから、私の話を聞かないの? 結構。私はあなたを満足させようとはしない。でも私は毎日、一日じゅう、宣言してる。

(執筆:Melena Ryzik記者、翻訳:中丸碧)

(C) 2018 The New York Times News Services

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事