日本と北朝鮮「大学生14人」の交流に見た現実 平壌に約1週間滞在した堀潤氏がリポート

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日本と平壌の学生同士が拉致や核といった政治課題についてひざを突き合わせて議論した(写真:日本国際ボランティアセンター(JVC))
さまざまな社会問題と向き合うNPOやNGOなど、公益事業者の現場に焦点を当てた専門メディア「GARDEN」と「東洋経済オンライン」がコラボ。日々のニュースに埋もれてしまいがちな国内外の多様な問題を掘り起こし、草の根的に支援策を実行し続ける公益事業者たちの活動から、社会を前進させるアイデアを探っていく。

去年一気に高まった緊張

朝鮮半島を取り巻く情勢が日々めまぐるしく変化しています。核実験やミサイル発射実験が相次ぎ、アメリカ軍による軍事攻撃の可能性に直面した去年、緊張は一気に高まりました。国連安保理による制裁決議も採択され、日本政府は国際社会に対し一貫して「圧力」をかけ続けるよう呼びかけてきました。一方、大韓民国の文在寅大統領は圧力は維持しながらも「対話」の必要性を訴え、それを実行に移します。

本記事はGARDEN Journalism(運営会社:株式会社GARDEN)の提供記事です

今年4月、文大統領の呼びかけに応じ、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩朝鮮労働党委員長が初めて軍事境界線を越えて韓国側で南北首脳会談の席につきました。両首脳が合意した「板門店宣言」では、1950年に始まった朝鮮戦争の終結に向け、朝鮮半島の完全な非核化実現を南北共同の目標とすることや段階的な軍縮などを約束しました。

そして6月、シンガポールで史上初の米朝首脳会談が実現。トランプ大統領と金委員長が「新たな米朝関係の発展と、朝鮮半島と世界の平和、繁栄、安全のために協力すること」を明記した共同宣言にサインをしました。

各宣言が今後どのように実行に移されるのか世界が注目しています。そうした中、先月(9月)、安倍総理はニューヨークの国連総会で演説し、「北朝鮮との相互不信の殻を破り、金正恩朝鮮労働党委員長と向き合う用意がある」と語り、日朝首脳会談への意欲を改めて表明しました。金委員長は先月中旬に「適切な時期に日本と対話し、関係改善を模索する用意がある」と語ったといいます。

日朝首脳会談実現への足音が聞こえてきました。核・ミサイル問題に加え、膠着状況が続いてきた拉致問題の解決に向けて実りある会談となるのでしょうか。安倍総理は拉致被害者や特定失踪者の早期帰国を実現させるため政治生命をかけ取り組むと訴えてきましたが、安倍政権下ではこの問題の前進は実現していません。

北朝鮮は拉致問題は解決済みという姿勢を変えていません。さらに植民地時代の賠償を日本に対して求めています。日朝首脳会談が実現し、交渉の席で戦時賠償を求められたら政府はどう応えるのか。

先日、堀がキャスターをしているTOKYO MX「サンデーCROSS」に安倍政権で内閣官房副長官や内閣人事局長などをつとめ総理の側近とも言われる、萩生田光一自民党幹事長代行にインタビューしました。

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