秋の3連休、高速道路渋滞は年末年始並みだ 関空の連絡橋事故には世界も驚いた

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敬老の日と体育の日はハッピーマンデーの祝日なので、毎年この時には3連休となるし、今年は秋分の日が日曜日と重なって翌月曜日が振替休日、また勤労感謝の日が金曜日となり、ここでも3連休となるため、4回も3連休を享受できる。年末年始やお盆の渋滞が休暇の分散や、夜中の移動などへの回避がしやすいので、ひところの大渋滞ほどの混雑は緩和されているといえるのに対し、3連休では初日の午前中は大都市から行楽地へ向かう車、最終日の夕方から夜にかけては大都市へ戻る車が集中するため、混雑のピークをなかなか減らせない状況にある。

夜中じゅう大渋滞が続くという事態

そういえば、この8月、交通集中による渋滞を緩和するためにETCの休日割引を、8月11日(土・祝)、12日(日)から9~10日の平日に振り替えるという施策が行われたが、NEXCO各社が発表したお盆期間の利用状況を見ると、全国的に見て料金を下げた10日に多少渋滞が増えたのはもちろんのこと、渋滞を緩和すべき11日も昨年より渋滞が多少増えたという結果であった。

もちろん、割引日を振り替えたので、11日、12日への集中を緩和したことでこの程度で収まったと読み取ることもできるが、その一方で例年以上に深夜の渋滞がひどくなったようだ。

発表が遅かったことやそうはいっても10日までは休めない人が、10日の夜半から11日の朝にかけて集中し(10日の24時までに高速道路に入れば休日割引が適用されるし、そのあとも4時までに利用を開始すれば深夜割引が適用されるため)、例年なら深夜に東京を出発すればひどい渋滞は概ね避けられていたのが、夜中じゅう大渋滞が続くという事態が東名の下りなどで起きていたのである。

東京を深夜に出て朝7時前に大阪に着くはずの夜行高速バスが9時半の時点でもまだ名神の養老サービスエリアで休憩しているというラジオのリポートを聴きながら、渋滞対策はさまざまな方面への影響を計算に入れておかないと必ずしもうまくいくわけでないことを実感した。

この秋に10月と11月に1回ずつある3連休、最終日の上りの渋滞はまた50km近くになる区間もあるかもと想像しながら、今それを避けるドライブプランを考えているところである。

佐滝 剛弘 城西国際大学教授

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さたき よしひろ / Yoshihiro Sataki

1960年愛知県生まれ。東京大学教養学部教養学科(人文地理)卒業。NHK勤務を経て、高崎経済大学特任教授、京都光華女子大学教授を歴任し、現職。『旅する前の「世界遺産」』(文春新書)、『郵便局を訪ねて1万局』(光文社新書)、『日本のシルクロード――富岡製糸場と絹産業遺産群』(中公新書ラクレ)など。2019年7月に『観光公害』(祥伝社新書)を上梓。

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