高速道路「途中下車」ひそかに進む実験の効用

観光振興に限らず給油インフラ減少に対応も

関越自動車道 高崎玉村スマートインターチェンジそばの道の駅「玉村宿」(筆者撮影)

鉄道を利用する場合、食事や観光のためにいったん改札口を出る「途中下車」をすることは珍しくないが、高速道路を利用する場合でも、近年、給油や道の駅利用のために「一時退出」の便宜を図ったり、観光振興のためにあえて高速道路の途中下車を勧めたりする誘致策を事業の柱の1つとする組織も出てきている。今回は、高速道路の途中下車事情についてのリポートをお伝えする。

インター降りて立ち寄りを勧める観光振興策

『IC降りてぶらっと3時間周遊&ちょい寄りグルメ』の表紙(筆者撮影)

今年4月、北関東で『IC降りてぶらっと3時間周遊&ちょい寄りグルメ』というタイトルの32ページの冊子が発刊され、一部で注目を集めた。企画制作したのは、「上武絹の道運営協議会」。群馬県の世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を有する4自治体と関連するシルクに関する歴史的遺産が多い隣接の埼玉県北部の3自治体が共同で運営する観光客誘致の団体である。

関越道から上信越道の沿線にある深谷市、本庄市、藤岡市などの自治体は、貴重な絹産業の歴史を物語る遺産や豊かな食文化がありながら、印象が地味なため、新潟や信州へ向かう多くのマイカーが高速道路を素通りしてしまっていて、なかなか立ち寄ってもらえていなかった。

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「ここを目的地にしてもらわなくてかまいません。ただ軽井沢や越後湯沢に直行するのでなく、3時間でいいので途中のインターチェンジを降りて見どころをまわってください」という趣旨で、見学施設やグルメスポットを、関越道花園ICから上信越道松井田妙義ICまで、ICごとにわかりやすくまとめたのがこの冊子である。

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