シャイで内気な日本人に「Slack」が合う理由

東京だけでも500万~800万人が潜在利用者

――スラックに頼りすぎると、職場で会話がなくなるという話も聞きます。

確かにスラックを導入していることで、たった数フィートしか離れていない同僚同士でも会話をせずにメッセージをし合っているということもある。ただ、その「会話」にはその場所にリアルタイムで加われない人が入っているかもしれないし、後からその会話をチェックしたい人がいるかもしれない。

面と向かって話す機会が減ってしまうことを気にする人もいると思うが、一方で顧客企業の社員の中には、「自分は内気でシャイだから、スラックが導入されてよかった。これまで会議ではなかなか発言ができなかったが、スラックを使うようになってから会議に『参加』できるようになった」と話す人もいる。だから、これは両方の側面があると言える。

会議に出ると、たとえばその場を仕切る男性が2人くらいいて、彼らがずっと話している、というパターンが少なくない。そこで発言をするのは容易なことではない。進行役と違う意見を持っている人もいるだろうし、即興のように思いついた意見を言う人もいれば、いったん自分で状況を把握してからゆっくりと自分の意見を醸成する人もいるだろう。

英語圏の国と同じくらいのチャンスが日本にはある

――AIの導入にも積極的だそうですね

まだ実験的段階だが、メリットを享受できるところを模索している。今のところ、ほとんど検索機能の改善面にAIを役立てている。たとえば、ある書類を探す際、キーワード検索で検出できるだけでなく、その組織で使われている言葉や言葉の組み合わせを分析して、それに関連した書類やチャネルを探すことができるようにもしている。未読メッセージの中で、どれがユーザーにとって最も重要かを示す機能もある。

提案機能については、ユーザーが探している情報に詳しい人物を提案する機能もある。たとえば、「この書類について最も詳しいのは誰か?」「このプログラミング言語を最もよく知っているのは?」」と入れると、そういう人を探せる仕組みだ。多くの人は、会社で「これについて詳しい人いない?」っていうようなことを毎日繰り返しているからね。

――昨年11月には日本に本格進出しました。ポテンシャルをどう見ていますか。

日本のカントリーマネジャー佐々木聖治氏とバターフィールドCEO(記者撮影)

(ポテンシャルは)ものすごく大きい。日本にはバラエティ豊かな、さまざまな業界や組織があって、そこには非常に多くの知的労働者がいる。日本はスラックにとって、十分に大きな国であり、十分に大きな市場だ。

日本には日本語という特性もあるため、とてもユニークな市場だ。たとえば、オーストラリアは英語圏のため、アメリカ企業の存在感が大きい。対して日本は、トヨタのような世界を代表する企業もあれば、日本で圧倒的なシェアを持つ金融会社やネット会社がある。

そういう意味では、英語圏の国々と比較して、日本には大きなビジネスチャンスはあると考えている。

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