ユニクロ柳井氏が「グーグル」と手を組む理由 東京に「AIラボ」新設、激化するクラウド競争

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

実際、現在グーグルの中で最も急速に人員を増やしているのが、クラウド部門だ。内訳は明らかにしていないが、営業やマーケティング、そしてエンジニアの増員が著しいという。2017年には初めて四半期売上高が10億ドル(約1100億円)を超えたことを公表。全社(300億ドル強)と比べればまだ小さいが、前出のカナリスによれば、増収率は108%と上位3社で最も高い。

グーグルが大々的にイベントを開催したこの日、くしくも同じ都内では、アマゾンもクラウドビジネスにおける顧客支援の取り組みをアピールした。

アマゾンもクラウドの支援拠点拡充

同社は10月、スタートアップ企業などの開発支援拠点「AWS Loft TOKYO」を目黒の新社屋に開設する。常設の拠点としてはアメリカのサンフランシスコとニューヨークに次ぐ3カ所目だ。AWSのアカウントを持って入れば、ここにあるシェアオフィスを使ったり、AWSのエンジニアに質問ができたりする。

AWS Loft Tokyoの様子(写真:アマゾンジャパン)

同じフロアには「AWSデジタルイノベーションラボ」を併設。ここでは先端技術を体験できるほか、技術を用いたプロトタイピングやAWSのエンジニアとの協業が可能。ロフトやラボの利用はすべて無料だ。

AWSジャパン技術統括本部長の岡嵜禎氏は、「クラウドを上手く活用して、いかにデジタル変革を実現していくかということが、AWSユーザーの最大の関心事。IoTや機械学習を使いながら、変革の一歩を進められる場所にしたい」と話す。

アメリカ発クラウドの巨人たちは、ここ日本でも動きが活発だ。企業のクラウド移行の潜在需要は大きい。各社の金脈探しはますます激しくなりそうだ。

中川 雅博 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

この著者の記事一覧はこちら
長瀧 菜摘 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事