ページビュー争奪戦 ネット閲覧が生むマネー

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PVはネット社会での影響力を示すだけでなく、ネット通販やゲーム・動画などの有料課金サービス、リアルの店頭集客などへの呼び水にもなる。しかし、ネット上のあらゆるプレーヤーがこのPVを求めている最大の理由は、PVの多寡によって広告収入がもたらされるからだ。

テレビにおける視聴率や新聞・雑誌の発行部数と同じく、PVを集めるウェブサイトには、広告価値が発生する。しかも広告主にとってネット広告はクリック率を示すCTRや具体的成果のコンバージョンなどを明確にフィードバックできるというメリットがある。1990年代後半に勃興したネット広告市場は06年に雑誌、10年に新聞を抜いた。今や年間1兆円規模に迫り、テレビ広告に次ぐ鉱脈となっている。

本誌独自調査で判明! 主要サイトのランキング

熱を帯びるPV争奪戦だが、どのサイトがどれだけ見られているかの実像は、あまり把握されていない。そこで本誌は日本の主要153サイトを対象に独自調査を実施し、ランキングにまとめた。各社の数値はほぼ自己申告で、時期は若干バラツキがある。数値を公表していない一部の著名サイトについては、ニールセンに調査を依頼。家庭と職場のパソコンからのアクセス数のみを掲載したため、必ずしもすべてが正確ではないが、知られざるネット閲覧の実態を把握してもらえるはずだ。下記ではその一部を公開する。

一方で、各社がこぞって参入するPV争奪戦には「まゆをひそめたくなるケースもある」と、小学館のNEWSポストセブンをはじめ、複数のサイトにかかわるニュース編集者の中川淳一郎氏は指摘する。たとえば、極端な短さの文量で記事を強引にページ分割して、PVを積み上げている一部のサイト。「結局、PVを稼げるコンテンツは芸能、スポーツ、エロ、悪ふざけなど、下世話であるほどいい」(中川氏)という残念な現実もある。

今週の週刊東洋経済2013年11月16日号(11月11日発売)では、スマホの普及で一段と加熱するPV争奪戦を18ページにわたって特集を組みました。

週刊東洋経済編集部
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