フェイスブック「リベラルすぎ」と社員が不満 政治的思想の多様性を求める声も

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8月28日にはトランプ大統領がIT大手がバイアスをかけているとして、グーグル、ツイッター、フェイスブックを名指しで攻撃した(写真:Jon Nazca/File Photo/REUTERS)

フェイスブックの社内掲示板に先日、ある投稿が上がった。「We Have a Problem With Political Diversity(私たちは政治的多様性についての問題を抱えている)」というタイトルが付けられたその投稿は、すぐさま社内で拡散した。

ニューヨーク・タイムズが入手したその投稿を発信したのは、フェイスブックのシニアエンジニア、ブライアン・アメリジだ。「私たちは政治思想が単一的で、異なる見解に不寛容だ」とアメリジは書いている。「すべての見解を歓迎すると主張しながら、左寄りのイデオロギーと対立するような見解を示す人には(多くの場合は集団で)すぐに攻撃をする」。

社内にイデオロギーの多様性を

以来、100人以上の社員がアメリジに賛同し、「FB’ers for Political Diversity」というオンライングループに参加していると、グループのページを見た2人の人物が明らかにした。グループの目的は、社内にイデオロギーのダイバーシティ(多様性)の余地をつくることだと、アメリジは主張している。

このグループに対し、投稿がマイノリティに対して攻撃的であると反発する社員もいる。報復を恐れて匿名で取材に応じたエンジニアは、一部の社員は同グループについて幹部に苦情を訴えたものの、社内規定に違反していないと言われたと語った。

別の社員は、同グループは建設的で、異なる政治的見解を受け入れているようだと述べた。アメリジにコメントを求めたが、返答は得られなかった。

会社に対して異議を示す活動は、リベラルな社風とされるフェイスブックにおいて珍しい。全社員2万5000人以上の中でこのグループのメンバーはごく一部だが、これまでは同社の社員は他のIT大手の社員よりも上層部への反発に消極的と見られ、大半は最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグに忠実だ。

だがこの2年ほどフェイスブックは、社のプラットフォームを使ったロシア発の偽情報の拡散や、ユーザーの個人情報の不正流出など、相次いで危機的状況に追い込まれている。

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