賛否のオリ・パラボランティアに必要な対策 東京2020大会で11万人、募集開始は9月中旬
ボランティアは相当、重要な役割を持つようだ。ボラサポや組織委、東京都など関連自治体のHPを見てみると、ボランティアの役割や活動内容、条件などが記載されている。詳細は各HPを参照していただくとして、簡単に紹介すると、大会ボランティアは競技会場での案内や競技運営サポート、開閉会式のパフォーマーというものもある。競技場周辺が主な活動場所だ。
都市ボランティアは主に海外から来た観戦客や観光客を案内するのが大きな役割になるので、駅や空港、有名観光地などが活動場所になるのだろう。なので、海外の人が最初に接するのがボランティアかもしれない。
“オリンピックやパラリンピックにかかわってみたい”という人には、絶好のチャンスではある。前回の東京オリンピックから56年。次に東京で、または日本で開催されるのはいつかわからないので、最後の機会かもしれない。
ただ、経費は自己負担、活動日数は大会ボランティアで10日以上、都市ボランティアで5日以上などハードルもある。今年は記録的な猛暑だったが、オリ・パラ開催時も猛暑が予想される。屋外の仕事も多い。あえてこの無償の仕事をするには自身の金銭の工面や、休暇を取るために職場や学校への対応など、多くの準備も必要になる。
また、面接やオリエンテーション、研修など事前にも時間を割く必要が出てくる。もちろん、その際の交通費など経費は自己負担だ。
ボランティアの前提は「志願」にある
オリ・パラのボランティアをやるということは、実際にどういうものなのだろうか?
『東京オリンピックのボランティアになりたい人が読む本』(イカロス出版)の著者で、株式会社ブリックス2020年プロジェクト推進室長の西川千春氏に聞いてみた。西川氏は2012年ロンドン大会から冬季も含めて3大会でオリ・パラのボランティアとして活動している。
「まず初めに」と切り出したのは「ボランティアというのは『志願する人』という意味だということです」という。大会ボランティアにしろ、都市ボランティアにしろ、まずは「自分がやる」と名乗り出るのが前提にある。
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