賛否のオリ・パラボランティアに必要な対策 東京2020大会で11万人、募集開始は9月中旬

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知らない人と一緒に活動するので、どうしても性格が合わないこともあるかもしれない……。こうしたこともひっくるめて“「志願」するのが2020オリ・パラのボランティアだ”ということを理解していないと、後悔することになるだろう。

ボランティアを募る組織委、東京都をはじめとする自治体も、天気はどうにもできないが、ボランティアが活動しやすい環境を少しでも整えたい。

交通費は研修など準備期間や滞在先までは自己負担、期間中の活動には一定額を負担するとしているが、活動にかかわる交通費は旅客鉄道輸送サービスオフィシャルパートナーのJR東日本、東京メトロや、都営の交通機関など公共交通機関であればボランティアは負担なしで乗せられるのでは、と思えてしまう。「ボランティア仕様」のICカードでもあれば、その先も使えるし記念にもなるのではないだろうか。

宿泊費も自己負担だとしても、ただでさえ宿泊費が高騰するかもしれない大会期間中なので、少々不便な場所でも宿泊先をあっせんするぐらいのことはしてもいいだろう。規模は違うが、先の平昌冬季五輪では寮が提供されたというボランティアの話も聞いた。

せっかく志願した人への「リスペクト」も必要だ

飲食については支給するとしているが、内容はわからない。西川氏の過去の経験からは「おいしい食事が出てくるとホッとして、やる気を維持できる」という。11万人の食事を用意するのは確かに大変だろうが、通り一遍の弁当とお茶ではない形の食事の提供も考えてほしいところだ。

ボランティアは無償だから、自分の責任だから、とはいえ集まってくれた人への大会としてのささやかな「リスペクト」は必要だろう。

9月中旬には募集開始という。今回は大会ボランティアについてはインターネットからの登録しかできないが、都市ボランティアは応募方法がいくつかあるので、自治体やすべての都市ボランティアに関する情報を網羅しているボラサポHPなどで確認したい。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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