婚活がうまくいかない36歳女性がハマった罠 「結婚したいのに、結婚できない」

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アプリに登録されていた顔は若々しいハンサムだったが、職員として紹介されている顔は、40歳よりも年上に見える中年のくたびれたオジサンだった。

「別人かと思いましたが、目鼻立ちは同じなので、アプリの写真は10年とか20年とか前のものだったのではないでしょうか。40歳という実年齢も怪しかった。それで彼に、『会う前に、もう1枚登録とは別の写真を見せてくれませんか』と、メールしたんですね。そうしたら、『恥ずかしいから嫌です』と返信がきた」

そして、そこからまたメールが来なくなった。会う前日になり、『明日は、予定通り会えますか』というメールを出したが、それはスルーされた。

「今でも謎です、というか、その男性もツメが甘い。自分とは違う写真を入れているのに、勤めている市や職種や本名を私に教えるなんて」

吉川にしてみたら、それらを検索ワードにして、女性が自分のことを検索するとは露程も思わなかったのだろう。

「疑問なのは、会ったら写真とは違うというのがバレてしまうのに、なぜ会う約束をしたのか。最初から会う気はなかったんですかね。あと、よくよく考えたら既婚者だったのかもしれない。会う日程決めのときに、『唯香さんのせっかくのお休みを邪魔したくないから、土日ではなくウィークデーに会いましょう』って言っていたんです。あと、独身証明書を提出しているかというボタンのところにも、チェックが入っていなかった」

おそらくだが吉川がアプリに登録していた目的は、マッチングした女性と対面で会うことではなかった。自分が20歳近く若返り、そこで女性との会話を楽しみたかったのではないか。リアルな恋愛ではなく、ネットを通じての2次元の恋愛を独身女性と楽しみたかったのではないだろうか。

「どうしたら私は結婚できるんでしょうか?」

唯香は、私に聞いてきた。

「結婚したいのに、結婚できない。どうしたら、私は結婚できるんでしょうか?」

いちばんの近道は、「結婚をしたい」と真剣に思っている異性と、数多く出会える場を作って、リアルに出会っていくことだ。

それは、友達の紹介でも、合コンでも、婚活アプリでも、婚活パーティでも、結婚相談所でも、なんでもいい。

ただ女性の場合は、ヤリモクの餌食にならないためにも、簡単に男女の関係を迫ってくるような男性の甘い言葉には乗らないほうがいい。また、デート商法、保険の勧誘の被害に遭っている女性もいるので、そこも注意したい。

逆に、男性の場合は、相手の女性がパパ活目的かもしれないので、若い女性に会えたと思って鼻の下を伸ばしていると、散財する羽目になる。キャバ嬢などのプロの手腕にも引っかからないことだ。

とはいえ、出会わなくては、始まらない。出会うことをあきらめたら、結婚はできない。出会い、そこから相手をどう見極めていくか、鑑識眼を磨くことが大事なのだ。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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