27歳「外国人女流棋士」の驚くべき意地と根性 ステチェンスカ女流一級の夢のかなえ方

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もう1つ、筆者がカロリーナさんからアドバイスしてもらったことも、多くの人にとって参考になるのではないかと思うので紹介したい。それは「上手に他人の力を借りること」だ。

筆者は現在、ポーランドに在住しており、カロリーナさんとは以前から面識がある。彼女と久しぶりに話をしたとき、現況についてちょっと愚痴をこぼしてしまったことがある。そのとき「誰かにサポートしてもらったほうがいい」とアドバイスしてくれたのだ。

力を借りたほうがいいことは、素直に助けを求める

では、カロリーナさんはどのように周りからサポートしてもらったのだろうか。例を挙げると、最初の訪日は、渡航から滞在まで北尾まどか女流二段が招待してくれるという形で実現した。日本に暮らしてプロ棋士を目指す際には、師匠である片上大輔七段が山梨学院大学への留学の手はずを整えてくれた。カロリーメイトと栄養スポンサー契約を結ぶ際には遠山雄亮六段の助力があったという。

これらのことを、誰の助けも借りずに行わなければいけなかったとしたら、史上初の外国人女流棋士は誕生していなかったかもしれない。

周りの力を借りたほうがよいことは素直に助けを求め、自分自身で努力すべきことに集中したほうが効率的だし、たぶん物事はスムーズに運ぶ。カロリーナさん自身も「周りのサポートがなければここまで来ることはできなかった」と何度も言っている。「応援してくれる人たちがいる」というのは、「あきらめずに続ける」ことへの大きなモチベーションにもなるはずだ。

「夢を形にするには地道にやっていくしかありません。そのためには自分を信じることも大切です。夢を実現できるかどうかは、自分自身を敵にまわすか、味方につけるかに寄るところも大きいと思います」

ミハシヤ ジャーナリスト、PRプランナー

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Michasia

大学卒業後、出版社勤務を経て独立。新聞、雑誌などの記事広告をメインに執筆。キャリアは約30年。得意分野は金融・ビジネスなど。2017年より拠点をポーランドのワルシャワに移し、ジャーナリスト、及びPRプランナーとして活動。現地のスタートアップ事情にも詳しい。

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