中国で「金融難民」の怒りが爆発しているワケ 抗議に行くと指紋と血液サンプルを採取

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規模の大きな企業にとっては、恐らく規制強化が追い風になるだろうと専門家は指摘する。だが今のところ、この業界に参入している上場企業の株価は下落している。

米国株式市場に上場している中国のP2P金融企業の一部でも株価が急落。信而富の株価は年初来73%下落した。宜人貸<YRD.N>の株価も71%の下落だ。同じく拍拍貸<PPDF.N>は44%、和信貸<HX.O>は27%となっている。

拍拍貸の関係者はコメントを拒否した。

和信貸はプレスリリースのなかで、リスクマネジメントを改善し「信用リスクをさらに低減する」としている。

宜人貸の過半数株式を保有する宜信の創業者でCEOのタン・ニン氏はロイターに対し、「業界全体にわたるパニック」がエスカレートすることを懸念していると語った。

実体経済への影響も

タン氏は、規制当局に対し、中国の金融システムおよび経済にダメージが波及することを避けるために悪質な企業を処罰しつつ、優良なP2P金融企業を保護するよう「切迫感をもって行動する」ことを求めている。

「さもなければ、P2P金融産業は『冬の時代』を迎えることになる。非合法な企業も適格な企業も、すべての企業が打撃を受ける。全員が負け組になるという、誰も望んでいない状況になる」とタン氏は言う。

「小規模な企業は重要な、いや、最も重要な資金調達先を失うことになるだろう。これは金融システムだけでなく、実体経済にとってもダメージになる」

北京に住む投資家のワンさんにとって、打撃は大きい。彼とその家族は、今年末に住宅を購入すべく貯蓄してきた700万元(約1億1300万円)を2つのP2P金融サイトに投資していたが、どちらも閉鎖されてしまった。

投資はまったく回収できていない。

「私たちは暴徒ではなく、金融難民だ。私たちが求めているのは自分の資金を、少なくともその一部なりとも取り戻すことだ」とワンさんは語った。

(Shu Zhang and Elias Glenn  翻訳:エァクレーレン)

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