円安や国内外の景気回復を受け、自動車業界の業績が絶好調です。特に米国での販売が伸びていることに円安の追い風がプラスされ、大幅な増収増益となっているのです。今回は、自動車大手の業績がどれだけ改善しているか、そして今後の見極めのポイントは何か。トヨタ自動車(以下、トヨタ)の中間決算を直前に控えていることもあり、トヨタとマツダの平成26(2014)年3月期第1四半期決算を分析します。
トヨタは円安と北米への輸出増で急回復
まずは、トヨタの決算内容から見ていきましょう。同社の財務諸表は米国方式を採用していますので、形式が少し異なることに注意してください。
収益性を見るために損益計算書(短信の9ページ)を開きますと、「売上高合計」は四半期の売上高が5兆5015億円から6兆2553億円まで、7537億円も急増しています。さらに「営業利益」は3531億円から6633億円までほぼ倍増しているのです。
なぜ、これほどまでに業績が回復したのでしょうか。もう少し詳しく調べるために、「所在地別情報」(短信の13ページ)を見てみましょう。
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