夕食は「朝食から10時間以内」が望ましいワケ

深夜のヘビーな食事は体内時計を狂わせる

健康な食生活に最も重要なこととは?(写真:Alex_Doubovitsky/iStock)

健康な食生活で最も重要なのは、何を食べるかではなく、いつ食べるかだ――。栄養学者たちの間で、そんな声が聞かれ始めた。

カギとなるのは、概日リズム(サーカディアン・リズム)と呼ばれる体内時計だ。この24時間周期の体内時計に合わせて睡眠や食事をとると、体のコンディションが抜群によくなるという。逆に、深夜にヘビーな食事をとることが続くと、体内時計がくるって、体重増や代謝障害になりやすい。

現代人は始終何かを口に入れてしまいがち

アメリカソーク生物学研究所のサッチン・パンダ教授によると、代謝アップに最もいいのは、朝食から8~10時間以内に夕食をすませて、翌朝までの14~16時間何も口にしないこと。これは人間の基礎代謝が約24時間周期になっていて、ホルモンや酵素のバランス、そして消化器系の働きが食事に最も適した状態になるのは、朝から午後にかけてである、という考え方に基づく。

現代人の多くは、朝起きてから寝る直前まで、しじゅう何かを口に入れてしまいがちだ。パンダの研究では、たいていの人は朝食から15時間にわたり断続的に何かを口にしている。起床すると牛乳やコーヒーを飲み、就寝時間近くまでワインを飲んだり、スナックをつまんだり、場合によっては、がっつり夜食をとったりする。

こうした食事方法は、人間の生理的なリズムに反すると、パンダは指摘する。かつて体内時計は視床下部にあると考えられていたが、20年ほど前から、すべての器官に1日の活動を決める時計があり、そのすべてが集合的に体内時計の役割を果たしていることがわかってきた。

たとえば、すい臓が分泌するインスリン(血糖値を下げる働きがあるホルモン)の量は、日中に多く、夜になると減る。腸にも、消化酵素の分泌量や、栄養素の吸収や老廃物の排出を調節する時計がある。何十億個もの腸内細菌も24時間周期で動いている。このリズムはDNAに刷り込まれており、あらゆる器官が毎日ほぼ同じ時間にスイッチが入ったり切れたりするようになっている。

次ページ頭は日本時間で、胃はアメリカ時間に
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 本当は怖い住宅購入
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
トレンドライブラリーAD
人気の動画
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
不祥事続く三菱電機、「言ったもん負け」の特異体質
不祥事続く三菱電機、「言ったもん負け」の特異体質
度数1%未満の「微アルコール」が広がる理由
度数1%未満の「微アルコール」が広がる理由
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
私大トップ校の次の戦略<br>早慶上理・MARCH・関関同立

受験生確保や偏差値で高い水準を誇る関東・関西のトップ私大13校。少子化や世界との競争といった課題に立ち向かうための「次の一手」とは。大きく揺れる受験動向や、偏差値や志願倍率と比べて就職のパフォーマンスが高い大学・学部なども検証します。

東洋経済education×ICT