神谷:とはいえ、マニュアルの押しつけも嫌です。「お菓子の作り方を小さな子に教える」という私がやっているバイトの性質もあると思いますが、いくら事前に受けた説明どおりにやっても、小さな子は動いてくれないんですよ。だから先輩のやり方を実際に見て学びます。
原田:超丁寧に手取り足取り教えるのは前提として、そのうえで部下としては自分でやりやすいと思う仕事の進め方を尊重してほしい、ということだね。
2個褒めて1個ダメ出し
樋川:それと、指示にはいちいち確固たる理由が欲しいです。ただ「これやって」ではなくて、「こうやるほうが、これこれこういう理由で効率的だから」とか。言われないと納得できない。
原田:納得していないけど、上司の命令だからやった、なんてことはもう今の時代はないよね。
樋川:やってる途中で「私、なんでこれやってるんだろう?」って疑問に思っちゃいます。
須田:ただ、優しく褒めるだけの上司も嫌です。理想は「2個褒めて1個ダメ出し」。僕がバイトしていた靴屋の店長さんは、褒めることしかしなかったんですが、それだと僕が成長できませんから、その点だけは不満でした。
原田:面倒くさっ!(笑)。学生を辞めさせないよう基本的には優しくしなきゃいけない一方、学生側はただ褒められるだけだと「成長」メリットを感じないから、それもダメ。じゃあ、そのダメ出しはわりと厳しく言ってもいいの?
須田:中途半端なダメ出しで次に生かせないより、どうせなら厳しく言ってくれたほうがいいですね。ただし、そこはちゃんと理屈の通った言い方で。理不尽な罵倒は論外です。
樋川:そうですね。褒めてもらいつつ、ダメ出しには理由が欲しいです。理由を言ってくれないと、こちらも納得できないですし。
原田:また「納得」か。今の上司に求められるものが、完全に「プレゼンテーション能力」になってきているね。
樋川:理由を説明してくれないと、指示そのものを疑っちゃいます。ひいては、この人についていっていいのかな?って。上司として尊敬できません。
吉川:だから、上司という関係性だけで部下に威張ってくる人は嫌です。上司なら、上司というポジションにいるだけの明確な理由がないと……。
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