週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #同調圧力に負けない生き方

50歳を過ぎたら無理な運動をすべきではない やりすぎは、かえって健康を害する

5分で読める
  • 江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問
2/3 PAGES

まあ、そのお陰で歩数計が売れに売れた。当時、パーティの手土産となればどこもかしこも歩数計だった。一時期多い人は、7個か8個は持っていたはずだ。1万歩神話によって、その業界が儲かったとすれば、まあ、それでいいのかもしれない。

ところで、「8000歩で十分」という説は正しいといえるのだろうか。

健康に合わせて運動をしたほうがいい

だいたい、歩数だけが健康のバロメーターになるはずがない。やがては、「8000歩だとか、1万歩だとかと決め込む必要はない。その人の体調、気分に合わせて、3000歩でもいいし、2000歩でもいい」という医者が出てきて、歩数問題はカタがつくことになるだろう。しまいには、無理して歩かないほうが健康のためにはよい、という説が登場するかもしれない。

端的にいえば、「運動して健康になる」というのは、神話のようなもの。歩けば長生きする、というのは馬鹿げている。現に私の知人は、雨の日も風の日も、毎日律義にジョギングをしていたが、あるとき、腰椎が摩耗して歩けなくなった。痛いという。65歳前後だったと思う。手術をしても治らず、リハビリのために温泉地に数カ月治療滞在したが、やはり完治しなかった。足を引きずって、ようやく歩いていたが、間もなく亡くなった。彼が言った言葉が今でも頭に残っている。

「歳をとったら、運動はあきませんな。せんほうがいいですわ。今、後悔してまっせ」

もともと陽気な人だったから、そう言いながらケラケラ笑っていたが、その言葉が頭から離れることはない。

次ページが続きます:
【「歳をとったら、運動はあきませんな」】

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象