遺産額が少ないほど相続争いは起こりやすい 普通の人こそ「遺言書」が必要な切実な理由

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ですので、遺言書とセットでエンディングノートを遺すのが、一番問題が起こらないといわれています。ところで、遺言書はいつまでに書くのがベストでしょうか。答えは「元気なうちに」なので、親が60代のうちに書いてもらうのがベストです。しかし、ある方が、母親と一緒に書こうと思ったら、母親が65歳で乳がんを発症し、「そんなときにさすがにいえなかった」そうです。

エンディングノートの書き方を指導しているファイナンシャルプランナーで、相続診断士会会長の一橋香織さん曰く、「適齢期は50代」と話します。遺言書を作成する前に、まずは親子で楽しくエンディングノートを書いてみませんか。今の時代何があるかわかりません。親より先に子どもが亡くなることもあります。ですから、まずは親子でエンディングノートを書いて交換するのです。すると、遺言書のハードルがぐっと下がります。

「相続」を想いを残す「想続」に

私は現在53歳ですが、実際にエンディングノートで自分の半世紀を振り返り、胸が熱くなりました。エンディングノートは内観(静かな場所で現在までの自分の歴史を振り返り、自己を発見すること)です。また、これをきっかけに、相続税対策で保険を使ったり、家族の問題を洗い出したり、いろいろと対策を立てることもできます。

お嫁さんやお孫さんへの相続も遺言書が必要です。そこに思いを遺すという目的があれば、きっとご両親も協力してくれると思います。相続を争族ではなく想いを遺す「想続」にできれば、きっと皆がハッピーになれるでしょう。この夏の帰省時に、ぜひ家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

寺門 美和子 FP、夫婦問題コンサルタント

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てらかど みわこ / Miwako Terakado

大手流通業界系のファッションビジネス経験後、夫の仕事(整体)を手伝い主にマネジメントを担当するが、離婚。「人生のやり直し」を決意、自らの経験を生かした夫婦問題カウンセラー資格取得を目指す中でFPの仕事と出合い、ダブルで資格を取得。顧客には「からだと心とおカネの幸せは三つ巴」とつねに語る。独立系のFP集団「FP相談ねっと」認定FP。相続診断士・終活カウンセラーとしても活動を始め、人生後半の「お金と暮らしと夫婦問題」のコンサルタントとして活躍中。

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