初心者こそ使いたい?「投資系フィンテック」 元手や経験、暇がなくてもお金は増やせる?

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AIやロボに投資判断を任せるコンセプトの投資信託(「GSグローバル・ビッグデータ投資戦略シリーズ」や「Yjamシリーズ」など)では、市場の動向や大手検索エンジンが保有するビッグデータをロボットやAIに分析させて投資を行います。商品名にロボやAIがついた投資信託の中には、「ロボットやAIを研究開発する企業」への投資を中心とする商品も存在します。この場合、AIを「使って」投資を行うわけではないため、ファンドの特徴に関する解説や目論見書をよく読んで、投資を行うようにしましょう。

ほかにも、じぶん銀行のAI外貨予測では、過去の為替変動データから、未来の為替の動きをAIで予想します。2018年3月実績だと、的中率は68.1%です。必ずしもあたるとは限りませんが、外貨預金を行う際の判断材料にしてもいいかもしれません。

新サービスはおおむね手数料が高いので注意

ロボットやAIを使った投資や予測では、その判断が正しかったかどうかを繰り返し検証しながら、より精度が高まっていくことを期待されています。ロボットだからすぐに正しい判断ができるとは限らないため、少額だけ試してみながら様子を見ることも大切でしょう。

さまざまな新サービスの特徴について触れてきました。自分が悩んでいるところ(手間がかかる、小口で試したい、投資判断の参考が欲しい)に合うサービスがあれば、一部検討するのもいいと思います。ただし、新サービスの多くは手数料が高い点に注意が必要です。手間を省くなどのメリットと引き換えに支払う手数料なので、金額分の恩恵が感じられるのかも慎重に考えてサービスを選びたいですね。

風呂内 亜矢 ファイナンシャルプランナー

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ふろうち あや / Aya Furouchi

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。大手電機メーカー系Slerに勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買い。それをきっかけにおカネの勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有。2013年、FPとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信。著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—』(祥伝社)、『デキる女は「抜け目」ない』(あさ出版)、『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)などがある。筆者サイト

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