冒険家・南谷真鈴、命がけの挑戦をする原動力 日本人最年少で世界7大陸最高峰を制覇!
7大陸最高峰登頂も、エクスプローラーズ・グランドスラムも、最初から思い描いていたわけじゃない。目の前に挑みたい山があって、それを登っているうちに、また新しい景色が見えて、挑戦したい目標ができた。
チャレンジし続けることで、夢がどんどんスケールアップしたという感じです。
よく、「どうしてそんなにいろんなことにチャレンジできるんですか?」って聞かれるんですけど、私からすると何かしたいことがあるのにトライせず、ただ朝起きて学校や会社に行って、家に帰ってテレビを観て寝るだけの毎日を送る方がもったいない。
私にとっての生きること
私にとって、生きるということは、「自分だけの絨毯」をつくることです。その模様は人それぞれ。自分がどう生きるかで、色や柄が決まっていく。だったら私は自分だけのとびきりカラフルな絨毯がつくりたい。そのためには、「今これをやらなければいけない」という枠の中で生きるのではなく、「今この瞬間に自分は何がしたいのか」、その一点に忠実に生きていかないと。最初からできないと決めつけていたら何も始まりません。
と言うのも、私自身、かつてある人たちから「君みたいな女の子がエベレストに登ろうなんて」と頭ごなしに否定されたことがあったんです。あれはまだ私が17歳のときだったかな。もう「君なんかにできるわけない」「君なんかには無理だ」って延々とその繰り返し(笑)。
でも、実際には19歳でエベレストに登れたし、やってみたらできないことなんて全然なかった。
だから、もし他人から「君には無理だ」って言われて何かを諦めようとしていたり、勝手に自分の可能性に蓋をしようとしている人がいたら、これだけは伝えたい。
本気でやれば、私たちは何だってできるってことを。私は自分の生き様を通して、それを証明していきたい。
ひたすら「君なんかには無理だ」と言われ続けていたあのとき、私の中で湧き上がってきたのは、「なぜ人の可能性を潰そうとする大人がいるのか」という違和感と、「自分にできないことはない」と絶対に証明してみせるという反骨精神。これだけ散々言いたい放題言われて、このまま「分かりました。じゃあ諦めます」って引き下がったら、私は本当に何もできない人間になってしまう気がした。