フィンテックで継続的に投資利益を出す方法 初心者が知るべき「システムトレード」とは?

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トレンド戦略においては、この「3本の矢」を同時に射かけて、的に当たる確率を一定に保つことが重要です。さらに的を1つに絞らずに複数の的(株式、債券、為替、商品)にめがけて射かけることにより、外れる確率を分散することが重要です。

ただし、各々の的の大きさは各資産の価格変化によってつねに変動する(ボラティリティが異なる)ため、どの的に対しても、外れた場合の損失が同程度になるようにする必要があります。これがテクニカル分析の選択以上に重要な「リスクバジェッティング(リスク量の配分)」の考え方です。

(出典:筆者作成)

有名なファンドのリターン年6~7%が持つ意味とは?

それでは、優秀な運用者によるファンドはつねに儲けることができるのでしょうか。たとえばシステマティックトレーディングで有名な3つのファンドの13年間の成績は、以下のとおりおおむね右肩上がりとなっていますが、年率でいけばリターンは年6~7%程度です。

(出典:筆者作成)
システムトレードの先駆者であるペリー・カウフマン氏が 10月に東京・大阪で講演します。詳しくはNPO法人日本テクニカルアナリスト協会のHP申し込みフォームをご覧下さい

このパフォーマンスの形状と年率リターンは、今後システマティックトレーディングに取り組む人々に非常に参考になると思います。

つまり世界的に有名なファンドでさえ、長期においては2ケタの年率リターンを達成することが難しいということです。

逆に言えば、運用期間中に大きな損失を発生していないようにリスクをコントロールしているということです。

つまるところ、「打出の小槌」の「蛇口」はつねに控えめにして、著名タレントの西川きよしさんがおっしゃるように「小さなリターンをコツコツと」というのが、投資の鉄則なのかもしれません。

新見 明弘 国際テクニカルアナリスト

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にいみ あきひろ / Akihiro Niimi

1964年兵庫県生まれ。大阪大学工学部海洋工学科を卒業後、日興証券を経て渡英。クレディリヨネ、ドイツ銀行といった海外投資銀行でクオンツ運用に特化した株式運用チームの創設メンバーとして活躍。帰国後は三菱UFJ銀行、三菱UFJ国際投信、三井住友信託銀行を経てヘッジファンドの運用、海外機関投資家へのマーケティング、国内ヘッジファンドのインキュベーションプラットフォームの構築に携わる。現在はAIFAMアセットマネジメント(株)の代表取締役を務める傍ら、日本テクニカルアナリスト協会理事、国際テクニカルアナリスト協会副会長として国内外でのセミナーを通してテクニカル分析の普及啓発活動を実施。

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