お金持ちが「個人版・決算書」を使い倒すワケ 富裕層の「お金マネジメント」にコツがある
上の図は、典型的な個人のP/LとB/Sのサンプルです。P/Lでは、ある期間に自分がどのくらい稼ぎ(売り上げ/収益)、何にどのくらい使い(費用)、どのくらい残ったのか(利益/貯蓄)を整理することができます。このフレームワークでは、おカネの流れを把握することができます。
収益の部分には、通常、給与やボーナスが入ります。さらに、金利収入、配当収入、不動産収入などもここに入ってきます。これらはインカムゲインと言われるものです。それを生み出す株式や投資信託などの有価証券や不動産などは、B/S上に資産として記載されます。
一方、費用は、基本的に生活関連費です。食費、居住費(家賃)、交通費、交際費、保険料、教育費その他諸々の出費があります。P/L上では、税金も費用です。キャピタルロス(運用資産の価格変動によって生じた売却損や譲渡損、差金決済損など)があれば、それもここに入ります。
収益と費用のすべてを列記し、収益から費用を引いて最後に残ったものが貯蓄(企業でいう純利益)となるのです。
個人の資産を「見える化」する
次に、B/Sに移りましょう。もう一度、先ほどの図を見てください。
B/S上で資産の部に該当する代表的なものは、現金(預貯金)、有価証券(株式、投資信託、債券など)、保険、不動産(土地、建物など)です。その他、自動車を所有している場合、売れば現金化できるので、売却可能評価額も資産です。宝飾品やブランド品などもここに入ります。
次に負債の部と純資産の部です。負債は、多くの場合、所有する土地や建物の借り入れ部分(住宅ローン)が該当します。自動車や学資、奨学金のローンがあれば、それも負債となります。クレジットカードや税金の未払い分も負債として考えてください。
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