「内向的なSNS」が日本をリスペクトする理由 ピンタレストはそれでも日本にこだわる

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ピンタレストが日本にこだわる理由とは?(撮影:梅谷秀司)
フェイスブック、インスタグラム、ツイッター――。米国からやってきて日本に根付いたSNSは数多くある。だが、グーグルプラス、タンブラー、ピンタレスト、スナップチャットなど、それほど日本ではメジャーになっていないSNSもある。ピンタレストは、そんな“残念な”SNSの代表といえるかもしれない。
2010年に、元グーグル社員だったベン・シルバーマンCEOらが立ち上げたピンタレストは言うなれば、ネット上にある自分だけの「宝箱」だ。好みの洋服のスタイルや、インテリア、趣味などに関する画像を集めて、それぞれ好きに分類したボードにピン(貼る)することができる。
一般のSNSが人とつながることを目的としているのに対し、ピンタレストは「自分の好きなものや興味」とつながることに重点を置いている。そんな「内向的」ともいえるSNS企業は、2012年に楽天から約40億円とされる出資を受けている。日本での普及はややスローに見えるが、それでも同社が日本にこだわるのには正当な理由があるのだ。シルバーマンCEOに聞いた。

より「ビジュアル重視」な世の中になっている

――デザイナーやファッション関係者など、一部のクリエイティブな職業の人たちが使っているイメージが根強くあります。

確かに4、5年前はそうだったが、今はより「ビジュアル重視」の世の中になっていて、普通のユーザーも増えている。何かを探したり、発見する場合、特にビジュアルは重要だ。

たとえば、多くの人にとって「こんな髪型にしたい」と言葉で説明することは簡単ではない。洋服やインテリアもそうかもしれない。しかし、ネットで見た好きな服や髪型、インテリアなどを集めていけば、自分の好みをよく理解することができるし、美容院やお店などでも説明しやすくなる。

男性の利用者も増えていて、新規登録の40%は男性だ。ウェディングなど特別なイベントを計画したり、家のインテリアを考えるたりするのにパートナーと利用する人もいるし、仕事上のコラボレーションのために使い始める人も少なくない。

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