「内向的なSNS」が日本をリスペクトする理由 ピンタレストはそれでも日本にこだわる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ピンタレストは本当にユニバーサルなサービスだと信じている。多くの人は、自分の日常生活で何を食べるか、何を着るか、どんな旅をしたいか、誕生日やウェディングといった特別なイベントに何をしたいか、ということを大事にしている。多くの人には趣味がある。

今日、人々のこうした関心や興味に、すばらしい方法で応えているサービスはない。LINEやワッツアップ、フェイスブックのように誰かと簡単につながれるサービスはあるが、自分の興味や関心とつながれるサービスはそうない。僕たちの夢は、ほかの人がどう思うかを心配せずに、自分に投資できるツールを提供することだ。

「三木谷さんの本の推薦文を書いた」

――三木谷さんからアドバイスを受けることも?

彼が最近出版した新刊には、これまで僕にしてくれたようなアドバイスがたくさん詰まっている。

――英語でも出版されているんですね。

実は、裏表紙の推薦文を書いているのは僕だ。楽天の特徴の1つは、大きなリスクをとることとイノベーションだと思う。三木谷さんは、これまで大きなリスクをとってきて、その中には成功したものもあれば、失敗したものもあるが、「リスクを取ることは間違いではない」ということを示してくれた。

ピンタレストでも「大きなリスクを取れ」と号令をかけて、アグレッシブに、コンピュータビジョンなどの最先端技術の研究開発に投資をしている。確かにリスクは大きいが、大企業がリスクテイクをするのを見るたびに、大きなリスクをとるのはピンタレストのような小さな企業の役割だと感じる。

――業績は順調に伸びているのですか。

われわれは非上場企業なので数字は開示していないが、CEOとして気にしているのは、毎年力強い売り上げの成長を果たすことで、これまでのところそういう状態にある。さらに重要なのが、ピンタレストを使ってくれている広告主がより多く出稿してくれることで、これも足元では順調だ。多くの広告主は少額から始め、どんどん広告費を増やしてくれている。

これがなぜ重要かというと、ビジネスの多くはいろいろな媒体を一度は試すが、投資に対するリターンがない場合はそれっきりになるからだ。つまり、ピンタレストにより多くの資金を投入してくれるということは、それだけの価値があるということで、この数字を重要な指標だと考えている。

次ページ新規上場の可能性は?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事