がんに効く「特効薬的サプリ」はあるのか? 「サプリメントの正体」の著者がやさしく解説①
がん患者の栄養管理はとても重要な問題です。がんにできるだけ栄養素を取られずに、正常な細胞に必要な栄養を届けるにはどうするか?
がん細胞は大量のブドウ糖を消費します。血糖値が上がりやすい炭水化物に偏った食事はがんを喜ばせることになるので、避けるべきでしょう。実際に、 糖尿病の患者さんは、がんの発生率が高いことが知られています。がん予防の意味でも過剰に糖分を摂ることは控えたほうがいいのです。
もし、私自身ががんにかかったとしたら、体に十分な栄養を補給しつつ、がん細胞にはエネルギーを与えないよう、炭水化物を控えめにして、タンパク質やビタミン、ミネラルたっぷりの食生活を心掛けます。
がんをたたく「特効薬的なサプリ」はあるのか
「サプリメント」という言葉から連想される、錠剤やカプセルの形をしたものという意味であれば、がんをたたく特効薬的な存在の有無はよくわかりません。しかし、広い意味で状況を改善するための方策は存在します。
それは、先ほど述べたような、がん発生の根本的な原因にアプローチし、喫煙や過度の飲酒、運動不足、過度のストレス、炭水化物に偏った食生活、抗酸化栄養素の摂取不足、慢性的な炎症の放置など、体内にがんを産み出してしまった自分自身の生活態度を反省し改善することです。
これらは、がん発生の原因であると同時に、回復を妨げる要素でもあります。こうした根本的な原因を放置したままでは、仮にがんをたたく効果的な治療法が存在したとしても、効果を発揮させるのは難しいでしょう。
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