LINE「送信取消」で愛をささやく中高生の実態 本来は「間違い送信」を防ぐための機能だが…

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ウソ告はお互いに嫌な思いをするもの(筆者作成)

本気で告白をしてふられた場合に「ウソ告だから」と言えば済むという逃げ道になることもありますが、男子同士で何かの賭けをして、負けた場合の罰ゲームとして「○○にウソ告する」ゲームが流行しています。また、モテる人気者のスマホを勝手に使って、告白すると面白そうな女子に告白してふざける人もいます。

巻き込まれた女子はたまったものではありません。まともに返事をすると、そのスクショをグループLINEやタイムラインで回されてしまいます。ウソ告は男子が行うことが多いのですが、ウソ告することになった男子、標的になった女子にとっては「いじめ」と言える深刻な事態のときもあり、いたずらとして一括りにはできない側面もあります。

イベントとしてみんなの前で告白大会

ところで、中高生にとって大切なのは学校行事です。修学旅行で好きな彼にかわいく見られたいと私服を購入する女子、体育祭で羨望のまなざしを集めたい運動自慢の男子など、学校全体がそわそわします。好きな異性に告白するチャンスを狙っている人は、行事をきっかけに告白することも多いのです。大人世代でも若いときを振り返ると同じでしたよね。「行事で2人きりになれるかな」「後夜祭のダンスで手を繋げるかな」といった妄想が止まらないのが学校行事です。

最近は、「告白大会」をイベントとして開催する高校もあります。もちろん学校主導ではなく、生徒たちの企画です。修学旅行のクラスレクリエーションや、文化祭、後夜祭などに行われる告白大会は、大勢の人が見守る中、大きな声で「好きです!」などの告白を行います。すべて出来レースなのでは?と思う人もいるかもしれませんが、ふられてしまう場合もあるのが悲しいところ。告白が成功してカップルが成立したら、抱き合う2人を周囲がスマホで撮影し、SNSにどんどんアップします。写真や動画がどんどんシェアされていく様子を見ると、「こうなったら別れづらいのでは……」と大人は考えてしまいますが、高校生は彼らのペースで出会いと別れを繰り返しているようです。

青春はあっという間に過ぎ去ります。ラブラブ画像がネットの海に流れてしまうのは決して良いことではありませんが、異性との付き合いを学ぶ意味でも恋愛を謳歌してほしいですね。

鈴木 朋子 ITライター・スマホ安全アドバイザー

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すずき ともこ / Tomoko Suzuki

メーカー系SIerのSEを経て、フリーランスに。SNSなどスマートフォンを主軸にしたIT関連記事を多く手がける。10代の生み出すデジタルカルチャーを追い続けており、子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」としても活動中。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など多数。
http://tomoko.chu.jp/

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