現場軽視の危機対応、みずほ激震は収まらず 緊急部長会の説明も表面的。危機打開の道は遠い

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危機意識が希薄

そこに今回の「事件」が襲ったわけだが、佐藤氏の危機意識は当初から希薄だった。

10月4日、みずほ銀行は予定どおり、今年度下期の部店長会議を開催。佐藤頭取、岡部俊胤副頭取が全国から集まった支店長たちに対し、業務改善命令について説明したが、参加者によると説明時間は10分程度。資料は表紙を合わせて4枚にすぎない(資料・下)。それよりも、佐藤氏が議員を務める政府の産業競争力会議に関する説明時間ははるかに長く、資料の枚数も多かった。冒頭の11日の緊急部長会でも佐藤氏は「産業競争力会議などの公職を辞するのは極めて残念」と、ことさら力を込めて発言したという。

そこからはトップの危機意識が伝わってこない。取引先企業の中には「グローバルアドバイザーから外す」「今後の状況次第では取引を見直したい」とほのめかすところがある。佐藤氏には、そうした状況が正しく伝わっているのだろうか。

3大メガバンクの一角が迷走することは許されない。ましてや、みずほは現在、3度目の巨大システム統合に挑む過程にある。またトラブルが起きれば、もはや、企業としての存続問題に発展しかねない。

現場の声を遮断するのではなく、現場からトップへと情報が風通しよく流れる文化を醸成できなければ、危機は続く。本当の試練が始まるのは、これからだ。

週刊東洋経済2013年10月26日号

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