みずほ銀、佐藤頭取がすべきこと

反社会的勢力との取引放置、二転三転する説明

みずほ銀行をめぐる反社会的勢力(以下、反社)との取引放置問題は、解決に向けた佐藤康博・みずほフィナンシャルグループ社長兼みずほ銀行頭取の力量が問われている。

佐藤氏は10月8日の記者会見の場で、2011年7月の時点において、取引の存在を「知りうる立場にあった」ものの、「認識するまで至らなかった」として、自らの責任を認めた。いずれ、その責任を明確化しなければならないが、現在、みずほ銀行が直面している厳しい状況からすれば、何よりもトップとして求められているのは迅速な問題の打開だ。

持ち株会社の最高経営責任者と傘下銀行の頭取を兼任する佐藤氏にまず求められるのは、傘下銀行の取締役としての責任の明確化もあるが、何よりも先に欠かせないのは上場企業である持ち株会社トップとして、株主に向けて、傘下銀行の問題をいち早く解決する姿勢を見せることだ。

コンプライアンス部門だけの問題か

その一つが、銀行における人事面の責任明確化による新体制の確立である。傘下銀行役員人事の最終決定権限は持ち株会社に委ねられている。持ち株会社の考え方次第で、迅速な対応が可能と言うことだ。

今回の問題はこれまで、取引の存在を放置したコンプライアンス能力の欠如が問題視されてきている。しかし、銀行の業務フローの順番からすれば、提携ローンとはいえ、個人業務部門で反社取引を発生させたものの、それを処理する対応を怠ったという意味で、「一義的には、個人業務部門の問題のはず」というのが銀行業界の多数意見だ。

ところが、今のところの議論はそれを飛び越えて、放置を看過したコンプライアンス部門ばかりが焦点となっている。

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