反社会的勢力と取引、みずほの新たな問題

懸案を放置した2年はワンバンク化の過程と重なる。

7月に2行合併で誕生したばかりのみずほ銀行が大きくつまずいた。金融庁は9月27日、みずほ銀行に対して経営責任の所在の明確化などを求める業務改善命令を発出。系列信販会社、オリエントコーポレーションなどとの保証提携で実行した総額2億円超、約230件の中古車ローンなどについて、反社会的勢力との取引であることを把握しておきながら2年以上も抜本的な対応を取らずに放置し、コンプライアンス会議など経営レベルに報告していなかった点が問題視された。

2000年4月に3銀行の経営統合でみずほグループが誕生して以来、みずほ銀行に対して金融庁が業務改善命令を下すのは今回で7度目。特に、システム統合では全国のATMネットワークなどが長期停止するという深刻な問題を2度も発生させた。その際、問題の背景として指摘されてきたのが母体3銀行(第一勧銀、富士、興銀)の間の確執と、それによって生じがちな部門間の対立と無責任な経営体質だった。

その後、みずほグループは経営陣の刷新を迫られ、ワンバンク化も実現。母体3銀行の確執は、大幅に解消した。諸悪の根元ともいわれる母体行ごとに行う人事もなくなり、人事面でも一本化を達成している。

だが、これまでとは次元の異なる問題が生じていることが今回の事案によって浮かび上がった。「母体3銀行問題を解消するために、振り子が極端に振れすぎた」と指摘する関係者は多い。

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