20代の会社員がゼロから1億円を貯める方法

たった一つのことを守れば達成が見えてくる

藤野:よくセミナーで桐箪笥の話をするのですよ。昔、女の子が生まれると、庭に桐の木を植えるという風習があったそうです。そして、子どもの成長とともに桐の木も育ち、結婚が決まったら、桐の木を切って桐箪笥にして持たせるのです。桐の木は、そのくらい時間を掛けないと育たない。途中で切ってしまったら、元も子もなくなります。おカネを育てるのも、それと同じことだと思います。

中野:株式投資は本来、ゼロサムではなくプラスサムですからね。

渋澤:でも、どうして下がるのが怖いの?

中野:損するからでしょう。

「目先の損」を恐れず、成長するものに投資せよ

渋澤:定額で購入するので下がれば余計に口数を買えるじゃないですか。そこをもっと見るべきだと思うのですよ。確かに目先は損をしているように見えるかもしれない。でも、大きく下がれば、より多くの口数が買えるわけですから、そこでしっかり買えていれば、次に訪れる上昇局面で、いち早く損失が回復します。ただ、この下がったところで買うという行動を、人間の判断で行おうとすると、なかなかうまくいきません。もっと下がったらという考えが浮かんできて、十分安くなっているのに買えないのです。この点、積み立て投資なら自動的に買い付けていきますから、判断に迷うこともありません。

企業価値だけでなく、物事の本質を見極める力がある。「草食投資隊」が個人投資家から支持されている理由はここにある(左からセゾン投信の中野晴啓社長、コモンズ投信の渋澤健会長、レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長兼CIO)(撮影:今井康一)

中野:本当に不思議なもので、まったく逆の行動を取る人も多いのですよ。ガンガンに値上がりしているときに、より多くのおカネを入れてくるのです。強気になるからだと思うのですが、これでは高値づかみをする部分が多くなるので、長期で積み立てる効果が薄らいでしまいます。

藤野:つねに勝てる人はいないけれども、つねに負ける人はいるものです。逆指標ですね。

中野:投資の基本は、成長するものにおカネを入れること(=株式投資なら個別株や投資信託などを買う)です。だから、これからも成長が続くことを確信する気持ちを持つことが大事です。

渋澤:そうですね。特に20代は、未来を信じる力を持つことが最も大事ではないでしょうか。長期投資は未来を信じることであり、それができないと、未来は自分にとって不幸なものになってしまいます。

藤野:強く未来を信じられる人はリーダーになれます。今まで、いろいろな投資家やビジネスパーソンを見てきましたが、やはり明るい未来を信じられる人が成功しています。

渋澤:渋沢栄一の講演録である『論語と算盤』という書籍に、「大丈夫の試金石」というのがあります。そこでは「自分からこうしたいああしたいと奮励さえすれば、大概はその意のごとくなるものである。しかるに多くの人は自ら幸福になる運命を招こうとはせず、かえって手前の方からほとんど故意にねじけた人となって逆境を招くようなことをしてしまう。それでは順境に立ちたい、幸福な生活を送りたいとて、それを得られるはずがないではないか」、と言っています。

要するに「順境も逆境も自ら招くものであり、それは自分の考え方次第」ということなのです。明るい未来を信じて、今から長期でコツコツと積み立て投資をすれば、きっと「億り人」になれるはずです。

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