共働き家計はダブルで収入を得ているため金銭的な余裕が生まれやすいこともあり、住宅購入、教育費のおカネのかけ方に過剰になるケースがあります。夫婦とも同じような金銭感覚だと出費が多くなり、貯蓄ができなくなります。どちらか一方が「締まり屋」の場合は、結果的にバランスが取れてうまくいくケースも多いのですが、金銭感覚のズレが深刻な問題に発展してしまう場合もあります。皆さんもぜひ一緒に考えてみてください。
6500万円マンションを買いたい夫、妻は大反対!
今回のご相談者、大喜多里香さん(会社員・35歳、仮名)は、会社員の夫(35歳)と、長女5歳、長男3歳の4人家族です。現在、里香さんは時短勤務のため手取りが減っていて、手取り年収は夫婦で合計700万円、貯蓄額は850万円です。
半年ほど前から、ご主人が「マンションを購入したい」と言い出し、休みの日には物件を見に行き、最近、ようやく気に入った物件を見つけたそうです。しかし、当初の予算の4000万円から大きく上がり、物件価格は6500万円。ご主人は、「一生に一度の買い物なので後悔したくない、多少無理をしても気に入ったものを買うべきだ」と主張しているそうです。
一方、里香さんは身の丈に合わない買い物だと大反対です。6000万円を借り入れるとして、35年固定金利1.275%で試算してもらった総返済額は約7440万円、毎月の返済額は約17万7000円にもなります。これまでの家賃12万円よりも5万7000円多くなります。マンションの管理費や修繕積立費を入れると、年間106万8000円も支出が増えることになります。
ご主人は、「その分、里香さんが働けば良い」という考えです。つまり、下の子どもが小学校に入学するまでの3年間だけ、赤字分は貯蓄を取り崩せば良いと考えているようです。里香さんは、そんな「どんぶり勘定」では、将来家計が破綻してしまうのではないか、35年間もローンを返済していけるのか、子どもたちの教育費のこと、老後のことを考えると、心配と同時に、ご主人に対して腹が立ってくると言います。
元々、ご主人は見栄っ張りで浪費傾向があり、これまでもしばしば「金銭感覚の違い」でけんかをすることもあったそうです。しかし、共に働いていることもあり、里香さんは、目をつむって我慢してきたそうですが、「今回ばかりは、譲れない。大借金を抱えて生きるのはごめんです!」ときっぱり。このままでは、夫婦間に亀裂が生じかねない様子です。
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