元偏差値35の東大生が教える「残念な勉強法」

「なぜか身につかない」を改善する3つのコツ

たとえば、英単語帳をしっかり再現できるようになったとします。「agreeの意味は?」と聞かれて「同意する」と即答できるようになっているとします。しかしそういう生徒に、「じゃあ前置詞withやonとくっついて熟語になり、『合致』などの意味もある英単語は?」と聞いても「???」と答えられないことが多い。答えは先ほどと同じく「agree」なのに、答えられないのです。

当たり前の話ですが、TOEICでもTOEFLでも、英検でも大学入試でも、「この単語の意味を答えなさい」という問題は出題されません。でも、長文の中にある英単語を知らないと問題が解けないから、ちょっと捻って単語の知識を問う問題が出題されるから、または英作文問題でその単語を書く必要があるかもしれないから、英単語を覚えるのです。

しかし、そういうことをまったく考えず、「agree=同意する」とただただ丸暗記をしているだけでは、その知識をほかに活かせません。どんなagreeも「同意する」だと思ってしまう(ちなみにagreeには「一致・合致」という意味もあり、そう訳したほうが点が取れることもあります)。agreeが答えになるちょっと捻った問題を解くことができない。

つまりは、丸暗記することに必死で、「ゴールを考えていない」「どういうふうにアウトプットすれば点が取れるのかを考えていない」のです。だから、必死になればなるほど、成績が上がらなくなる。まさに「残念な勉強」です。

これは英語だけでなく、どんな教科にもあてはまります。数学の問題で公式を覚えたとして、どうその公式を使えばいいかわからなければ意味がありません。東大や慶應の世界史の問題は、答えとなる単語自体はとても初歩的なのに、問題文がとても難しいから非常に解き難い、という性質を持っています。

再現できるように暗記したとしても、最終的なゴールが見えていなければ意味がないのです。

だから僕は、目標としている東大入試の問題をよく確認することから始めました。「どういう場でアウトプットするために暗記しているのか」を明確した結果、暗記の効率が上がり、成績が上がり始めました。

「自分の頭で考えない」のは寝ているのと同じ

さて、僕は2浪の末、この2つの「残念な勉強」をなんとか修正することができたわけですが、まだ東大に合格するだけの学力を身につけるにはいたりませんでした。

なぜかというと、以前「東大の入試問題は難しすぎると思う人の盲点」でもご紹介したとおり、東大の入試問題は「知識量」よりも「考える力」が必要とされているからです。

偏差値の高い中高一貫校に通っていたような生粋の東大生なら、最初から「考える力」をもっているのかもしれません。でも僕は偏差値35だった落ちこぼれ。どうやったら1年間で東大生並みの「考える力」を身につけられるのか――思い悩んだ僕は、ひとつの結論に達しました。

「よし、『考える力』が必要だというなら、勉強している間、ずっと考え続けてやる

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