大阪新名物「みるく饅頭月化粧」躍進の舞台裏 1年に1000万個以上も売れるヒット商品に

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そしてこの月化粧で、地域貢献にも取り組んでいます。

「わが社の経営理念の1つに『地域社会に貢献すること』とありまして、月化粧が1個売れたら1円を寄付しています。緑化運動に役立ててもらおうと、2016年には大坂に1000万円、和歌山に100万円を寄付させてもらいました。おかげさまで、2012年から2016年の累計で寄付が4000万円を超えました」と青木社長。

その活動が評価され、昨年末には紺綬褒章も受章しました。褒章授与は大阪府庁で行われましたが、その際、竹内廣行大阪府副知事から「復興支援で岩手県に出向している職員の方に、大阪土産として月化粧を持っていきました」と嬉しい話も伝えられたそうです。地域への感謝の気持ちが形になった、と感慨ひとしおでした。

青木社長が語った「今後の夢」

最後に、今後の夢についてお聞きしました。

「昨年より今年が良い会社だと思っていただけるように頑張りたいですね。良い会社とは、お菓子が美味しい、もてなしがいい、働きやすい、人の声が聞こえてくる会社です」と青木社長。自身が子どもの頃思った、跡を継ぎたくなるような「お菓子屋さん」を目指しています。

なおこの言葉の後、ひと言こう付け加えられました。「そして、良い会社になった結果としての増収増益、これが会社にとっての1年間の通信簿だと思います」。

さすが、最後は経営者らしい言葉で締め括られました。パーティで被り物を辞さないのも、自社の商品を売り込みたいという経営者としての覚悟の表れだ、と改めて気づかされます。現社長になってから4年、毎年最高益を更新し続けている青木松風庵。その原動力は、シンプルにお客や従業員の喜びに向き合う真摯な心なのだと思いました。

竹原 信夫 日本一明るい経済新聞 編集長

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たけはら のぶお / Nobuo Takehara

有限会社産業情報化新聞社代表取締役(日本一明るい経済新聞編集長)。1971年3月、関西大学社会学部マスコミ学科卒、同年4月にフジサンケイグループの日本工業新聞社に入社。その後、大阪で中小企業担当、浜松支局記者などを経て、大阪で繊維、鉄鋼、化学、財界、金融などを担当。1990年4月大阪経済部次長(デスク)、1997年2月から2000年10月末まで大阪経済部長。2001年1月に独立、産業情報化新聞社代表に。年間約500人の中小企業経営者に取材、月刊紙・日本一明るい経済新聞を発行している。
 

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