中島翔哉は「ポリバレント」ではなかったのか 所属クラブ幹部のポンテ氏が真っ向から反論

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――ヨーロッパで活躍する日本人の条件、欲しい選手とは?

まずは根性。根性があって、技術とパワーが必要。なぜかというと、国によって、日本人選手が海外にくる時に気をつけないといけないのは、自分の持ち味を活かせるかどうか。例えば、ドイツのサッカーであれば、やっぱりパワー。それはボディーコンタクトが多いから。

イタリアに行くとパサー、スペインとフランスは技術とスピード。ポルトガルはそのミックスだから、日本人選手を活かせるのであれば、最初は留学じゃないけど、ポルトガルにアダプテーションをしたほうが良いと思う。例えば、翔哉はポルトガルに来て、ポルティモネンセはどんどんパス繋いでチャンスを作るチームだから、彼のプレイが活きている。

――最後に、これからの中島翔哉選手に期待することは?

今の活躍を続けて、将来は彼の持ち味をさらに活かせる良いクラブ、特別なクラブに行くべき。現に欧州チャンピオンズリーグに出場している複数のチームからオファーも届いています。これからも彼の持ち味を活かし活躍するためにエネルギーやモチベーションを高めながら、ステップバイステップで成長と成功を期待している。

ロブソン・ポンテ(Robson Ponte)/ポルトガル1部ポルティモネンセ・テクニカルディレクター。1976年生まれ。ブラジル出身の元サッカー選手。J1・浦和レッズ在籍時(2005-10)の2007年にJリーグ最優秀選手賞を受賞(写真:瀬川泰祐)

もしポンテが中島と同じチームでプレイするなら?

ロシアW杯日本代表選手の登録締め切りは、6月4日である。西野監督はガーナ戦翌日の5月31日に23人の代表メンバーを発表する予定だ。

今回のポンテ氏の反論が中島翔哉の所属するチームの幹部であるという前提を抜きにしても、現実的には、僅かな可能性しかないだろうが、それでも追加招集として中島翔哉のロシアW杯メンバー入りを信じている人は少なくないだろう。

インタビュー取材を終えて雑談している時に、ポンテ氏にこんな質問をしてみた。

「もし、現役の時を考えて中島翔哉と同じチームでプレイするなら、2人はどんな役割になるのですか?」

ポンテ氏は、少し考えながらこう答えた。

「わたしは、中盤の真ん中しかできないけど、翔哉はどこでもできるから問題ないよ。彼はポリバレントだから」

東洋経済オンラインでは、W杯直前の6月5日にセルジオ越後氏による特別トークイベントを開催します。入場無料です(上記バナーをクリックすると応募画面にジャンプします)

西野朗監督が「ポリバレントな選手ではない」として決断した選出は、果たして、どんな結末が待っているのだろうか。日本サッカーの未来を左右するロシアW杯が6月14日に開幕する。

(文中一部敬称略)

池田 鉄平 ライター・編集者

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いけだ てっぺい / Teppei Ikeda

Jリーグ、国内、外資系のスポーツメーカー勤務を経て、ウェブメディアを中心に活動。音楽一家で育ち、アーティストとしてインディーズでアルバムリリースも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行っている。

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