中島翔哉は「ポリバレント」ではなかったのか 所属クラブ幹部のポンテ氏が真っ向から反論

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日本代表の選考に対して自身の考えを述べたポンテ氏(写真:瀬川泰祐)

――5月18日に発表された27名の日本代表のメンバーの顔ぶれについては?

W杯期間は短く、1カ月しかないから、やはりベストなメンバーを選ぶべき。

そして、怪我なく、よく試合に出ているコンディショニングに優れている選手を使うべき。さらに、国際経験のある選手を使うべき。

ただ、ベテランだけじゃなく若い選手をミックスしてW杯のメンバーを選ぶべき。翔哉に関しては若くて将来のある選手なので、1994年のアメリカW杯でのブラジル代表が18歳のロナウドを選出した様に何人かの若い活躍している選手を連れて行くべきです。

西野監督が選んだ選手に正直サプライズはなかった。

今回は国民やメディア、ヨーロッパや我々も翔哉には期待していた。私も、翔哉の練習を見て、試合を見て、相手チームの監督や選手にも話を聞いたり、ヨーロッパ特にドイツのスカウティングから話を聞くと、高いレベルの選手だという話を聞く。だから今回のメンバーを見ると、申し訳ないけど、ほかの選手と比べても翔哉がベストじゃないかと思うし、代表で入れるべきだった。

若い選手はどんどん海外で経験を積むべき

――ポンテさんもプレイしていたJリーグが今後進むべき道を聞かせてください。

私が選手でやっていた頃は良い外国人選手がいましたが、最近はお金の問題があったりで、少し減っている印象です。これからは、日本人の若い選手は国際経験を最初に積むために海外に行かせ、日本に戻って来て、ほかの選手のモチベーションを高める。金崎夢生みたいに一回海外に行って、帰って来た選手が活躍する、それがベストだと思う。

それと、Jクラブは良い外国人選手を日本人選手の2倍くらいのうまさがなければ連れて来なくても良い、日本人に魅せるプレイをする外国人選手が必要です。私が選手の時にはそういう考えがあった。Jリーグは良い選手を連れて来て、若い選手はどんどん外に出して、経験値を携えて戻ってくる流れを増やしてほしい。

――ポルティモネンセのテクニカルディレクターとしてJリーグとは、どんな連携を取っていきたいですか。

ポルティモネンセでは、5年間のプロジェクトを進めていて、今3年目です。若い選手を連れて来て、1年目はアダプテーション(適応)とモチベーションを高めて、エリート軍団の若い選手を育成している。ポルトガルリーグではいちばん年齢の若い選手がうちのチームではまとまっているし、どんどん海外からも呼んで、今7国籍の選手がいる。

ブラジル、ポルトガル、ガーナ、ナイジェリア、スペイン、アルゼンチン、日本です。国際的なチームにしたい。クラブは5人の日本語を喋れるスタッフもいるし、将来は、5、6人位の日本人選手を連れて来て日本向きのヨーロッパのチームにしたい。

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