リスクが嫌いな人こそイデコに入るべき理由 定期預金だけの運用は、結構「損」をしている
では、ここで上記6社の元本確保型商品の金利を比べてみましょう。すでに述べたように、保険は満期まで保有するなら、預金と同等の金融商品として金利で比較することができます。
SBI証券の「あおぞら銀行1年定期金利」は0.02%、スルガ銀行の1年定期は0.01%、住友生命の年金保険は5年満期で0.005%、第一生命の積立年金保険は5年満期で0.05%でした(2018年5月2日現在)。
iDeCoは60歳から70歳までの間に受け取り時期を加入者自らが決定します。一時金または、年金、あるいは併用です(上記6社のうち、SBI証券と大和証券のiDeCoプランについては、併用は認められていません)。たとえば年金受け取りの場合、残高を運用しながら指定の回数で取り崩していくのですが、SBI証券のiDeCoに設定されている第一生命の年金保険は、保証期間付終身年金として受け取りができます。
大和証券のあおぞら銀行の1年定期の金利は0.02%、楽天証券、マネックス証券、松井証券のみずほ銀行の1年定期の金利はあおぞら銀行の半分の0.01%です。この金利差は、銀行の特徴を表しています。あおぞら銀行は基本的に店舗をもたずにインターネットのみで展開していますから、みずほ銀行と比較すると店舗運営にかかるコストが削減でき、それが金利に反映されているとみてよさそうです。過去の実績を見ても、みずほ銀行の定期預金の金利より、あおぞら銀行の金利のほうが高い傾向にあります。
イオン銀行は移換時手数料が無料
また、イオン銀行の定期は5年満期で0.05%です。イオン銀行のiDeCoには、他の5つの金融機関ではかかる「移換時手数料4320円」がかからない点も魅力です。iDeCoは転職した先が「企業型確定拠出年金」を採用していると、iDeCoの資産を企業型にお引っ越しさせる「移換」という手続きが必要になります。このときにかかる費用が移換時手数料です。今後転職の可能性があるという方は、気にしておきたい費用です。
預金で運用する場合の注意点は、ペイオフ(金融機関が破綻した場合、預金保護制度によっておカネが戻ってくること=ただし上限有り)です(iDeCoに設定されている年金保険も、生命保険契約者保護機構の対象です)。
さらに、おカネの捻出方法も工夫したいところです。以前のコラム「パート妻は年収150万円稼ぐほうが幸せだ」では、社会保険への加入義務のない年収130万円までパート収入を増やし、iDeCoで積立をすれば、所得税も払わず、さらに配偶者の税金負担も増えないとご紹介しました。詳細はコラムをお読みいただければ幸いですが、実行できそうな方は多いのではないでしょうか?
自分自身の将来を支えるのは、やはり自分自身しかありません。国の制度はこれからまた変更になることもあるかもしれませんが、それでも足元でメリットがある制度なら使ったほうがお得です。皆さんの老後の豊かさを実現するために、参考になれば幸いです。
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