エリート官僚がセクハラを否定する思考回路

心と頭の知能指数格差が「ひずみ」を生み出す

福田事務次官の「問題行動」の背景にあるものとは?(写真:ロイター/共同)

財務事務次官によるセクシュアル・ハラスメント問題が大きな注目を集めている。報道倫理の問題、メディアの取材姿勢などに論点は波及しているが、この記事では、そもそもの問題の原点である、セクハラの原因や背景について考えてみたい。

この連載の一覧はこちら

今回、セクハラの被害者である女性が勤務するテレビ朝日の対応に問題があったことは事実だ。まずは女性が上司にセクハラの事実を相談した時点で、何らかの組織対応をするべきだったといえる。

その一方で、この次官の行為を軽いものとして考える論調も散見される。「謝罪して、仕事を続けるべきだった」「セクハラは問題だが辞任するほどのことではない」といった声も聞こえてくる。別に触ったり、性交渉を強要したわけでもないから大したことではない、セクハラ発言などは事の本質ではない、という理解なのだろうか。

「痴漢」にも似た思考パターン

筆者の周囲の複数の財務省関係者によれば、福田次官のセクハラ癖は周知の事実だったようだ。酒の席で、女性記者に絡む癖は有名で、「いつか、これで失敗する」と長年、言われてきたという。

特に、若くて、口答えしないようにみえる女性をターゲットにセクハラ発言を繰り返してきたという。そういう弱い立場の人間であれば、歯向かうことも抵抗することもないだろうという「痴漢」にも似た思考パターンに見える。

次ページ政府側の責任は重い
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 精神医療を問う
  • CSR企業総覧
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT