ついに動く岸田氏、「ポスト安倍」が始まった

日米首脳会談と同時に新潮砲炸裂の修羅場で

米朝首脳会談を控えた日米首脳会談のさなか、国内ではエリート官僚がらみのレベルが低すぎる話が報道され…(写真:REUTERS/Kevin Lamarque)

世界が注目する日米首脳会談と、破廉恥としか言いようのない財務事務次官セクハラ辞任…。4月18日朝から19日未明にかけて、永田町で政府や与野党幹部が右往左往するビッグニュースが連続した。業界用語でいう"ニュースの特異日"だが、その陰で「ポスト安倍」政局がじわりと動き出した。

相次ぐ疑惑発覚による政局混迷で、9月の自民党総裁選での安倍晋三首相の3選に黄信号が灯る中、自民党内で動向が注目されているのが岸田文雄政調会長だ。その岸田氏が会長を務める岸田派(宏池会)の18日夜の政治資金パーティーで「いざという時には、やる」と拳を突き上げたのだ。駆けつけた岸田氏のライバルの石破茂元幹事長も、あいさつで「切磋琢磨のため研鑽する」と応じ、詰めかけた聴衆にもざわめきが広がった。

その一方で、17日午後に訪米した首相は、同日夕(日本時間18日午後)にアメリカ・フロリダ州のトランプ米大統領の別荘で同大統領とは6度目の日米首脳会談を行った。さらに、18日午前(日本時間18日深夜)には3度目のゴルフに興じて「ドナルド・シンゾー」の親密さをアピールし、19日朝(日本時間)には2回にわたる首脳会談の成果を大統領との共同記者会見で高揚した表情で世界に発信した。

跳ばない男の「いざという時は、やる」に大歓声

しかし、18日夜に福田淳一財務事務次官が『週刊新潮』に女性記者へのセクハラ疑惑を報道されたことで辞任表明し、未明には当該記者の所属するテレビ朝日幹部が女性記者へのセクハラの事実関係を認める会見をしたことで、19日の新聞各紙の一面トップはほとんどが「福田事務次官辞任」となった。

さらに、同日午前の民放テレビ各社のワイドショーも、同じ18日に「買春」疑惑を『週刊文春』に報道されることを理由に辞職願を提出した米山隆一新潟県知事との"ダブル辞任劇"が中心となり、「安倍外交」のハイライトのはずの日米首脳会談は重要さには反比例の地味な扱いとなった。

岸田派が都内のホテルで開催したパーティーには約3000人が詰めかけた。同派会長の岸田氏は開会の主催者あいさつで、まず自らの政治姿勢について「上善如水(上善は水のごとし)」という老子の言葉を引いて「やわらかい水こそが物事を動かす」と説明し、「宏池会はお公家集団といわれ、私も『跳べない男』や『跳ばない男』と揶揄された」と会場の笑いを誘った上で、最後に「いざという時はやる、という思いをしっかりと示さなければいけない」と声を張り上げ、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

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