41歳女性が1カ月で婚約を解消した深刻理由 年収1000万の51歳男性は問題だらけだった

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正樹の父はすでに亡くなり、年老いた母は有料の高級老人ホームに入っていた。いわゆる介護施設とは一線を画すもので、病院も併設され、同世代の友達もいる、母にとっては快適な住処だったようだ。ただ、1カ月に2度ほど正樹のマンションに帰ってきて一緒に過ごす。このライフスタイルを、結婚後も続けたいとのことだった。同居するわけではないので、そこは、快諾した。

婚約後は、ゆかりは正樹のマンションに出入りするようになった。一度はホームから帰宅した母とも対面し、正式にあいさつをした。そのときは、「あなたがいると、この家が明るくなるわね。正樹も素敵な人を見つけて、私も安心だわ」と言われ、“この姑となら、うまくやっていけそうだ”と思ったという。

ところが、結婚に向けて形が整っていくにつれ、彼のおカネの使い方に疑問と違和感を感じるようになった。

年収が1000万以上あるのに、おカネが使えない理由

「正樹さん、お見合いから3回目のデートくらいまでは、私にいっさいおカネを払わせなかったんです。着ている服も、時計やバッグなんかの小物も、乗っている車もみんなブランド物だったから、さすがに稼いでいる男性は違うなと思っていたんですよ」

しかし、ゆかりも働いていたので、「ご馳走になってばかりでは申し訳ない」と思い、3、4回に1回はゆかりが支払うようにしていた。それがいつしか、“正樹が払った次はゆかりが払う”というのが、暗黙の了解事項になった。

「正樹さんが払うときは、焼き鳥屋さん。次の私のときはイタリアン。“値段が私のほうが高いよね、あれっ?”とか思うことも度々あって。あと、私が会社帰りに正樹さんの家に行くとき、たまたま私のほうが帰宅が遅かったりすると、『ボディソープがもうないから、駅前のドラッグストアで3つ買ってきて』とか、メールが来るんです。そのおカネはもちろん、私の持ち出し。“私の4倍くらい稼いでいるのになあ”と思いながらも、“結婚したらお財布は1つになるんだから、ま、いいか”って、割り切って考えることにしたんですね」

ところが、結婚後の家計のやりくりの話を具体的にしたときに、どうしても納得できないことを正樹が言い出した。ゆかりは、私に言った。

「正樹さんが20万円、私が10万円、お母さんが10万円の計40万円で生活をするというんです。私が家に10万円入れるのはいいにしても、普段いないお母さんから10万円もらうのはおかしい。“なんで?”と聞いたら、“ここに来て泊まるわけだし、荷物も置いてあるから”って。いい年をした、稼ぎのある男が母親のおカネをあてにしているのがマザコンぽく思えて、喧嘩になったんです」

その日をきっかけに、それまでゆかりが知らなかったさまざまな出来事が明るみに出てきた。

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