「私、自己肯定感が低いから婚活をしてもうまくいかないし、今こんなに苦しんでいるんだと思うんです」
面談に来た清水ありさ(41歳、仮名)は、うつむきながら言った。スラリと痩せていて服装も髪型のセンスも都会的、自立したバリキャリ風の美人だ。
自己肯定感とは、自分の存在意義や価値を認められる感覚のこと。以前このコラムで、婚約破棄をされた男性のことを、“女性から三行半をつきつけられたのは、自分に自信が持てず、不安から彼女の前でマイナスな発言ばかりをするようになったのが原因の1つ”と書いた(40歳「婚活男性」がどん底まで落ちた深刻事情)。彼の自己肯定感の低さがそうさせてしまったのではないかと、私が分析をしたのだ。
その記事を読んだ彼女が、自分の婚活がうまくいかないことと重ね合わせて、私を訪ねてきた。
自己肯定感の低さは、生い立ちが原因
ありさは、留学経験があり、数年前までは米国で働いていたという。帰国した現在も英語を使う仕事をして、生計を立てている。
「仕事に対しては強気でガンガンいけるんです。自分でこの道を切り開いてきたという自負もある。ところが、いざ恋愛になると驚くほど弱気になって自信がなくなってしまうんですね。友人に『仕事のときとは別人だよね』って、よく言われます」
彼女は、恋愛に弱気なのは自己肯定感が低いからで、そんな自分になったのは“生い立ち”に起因するのではないかと言った。
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