ディズニーの基本は90年間変わっていない 10年ぶり来日のアイガーCEOが語るディズニーの奥義

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--安倍首相とはどんな話をしたのか

カリフォルニアにディズニーランドが開園したときの日本の総理大臣は、(安倍首相の祖父である)岸信介氏だった。そんな縁もあり、安倍さん自身がディズニーのファンでもある。安倍氏は今後日本がどうなるか、環境がどう変わるかなども話してくれた。

私からは知的財産権の保護の必要性について話した。あまりに早く著作権の保護が切れてしまえば、作り手のやる気をそいでしまう。フリーライダーが登場し、税金がとれなくなり、地域にとってもメリットがない。特に企業による著作権違反は強く取り締まるべきだ。

知的財産でナンバーワン

米国以外の国でファンイベントが開かれるのははじめて。 (C)Disney

--ディズニーが成長を続けるために最も必要なことは何か。

答えはシンプルだ。最良のコンテンツを作ることに尽きる。革新的なストーリーを作り、イノベーションを使って、それを効果的に伝えていく。その姿勢は90年前の創業時から変わっていないものだ。われわれは知的財産分野における世界ナンバーワンの企業であり、これからも新しいコンテンツを作り続けていく。

これからはTVや映画だけでなく、あらゆるデバイスでディズニーを楽しむ機会がふえるだろう。子どもたちにとって、携帯電話は洋服の一部のようなもの。米国では多くの人々がディズニーのコンテンツをタブレット端末で楽しんでいる。(視聴者にとって)利便性が高まり、ディズニーにとってもいろいろな商品を提供する機会が増える。ペーパービューなど、課金も柔軟にできる。こうした変化はわれわれが予想していた以上のスピードで進んでいる。

創業者のウォルト・ディズニーはすでに1950年代に「テクノロジーによって、より多くのストーリーを残せるようになる」と語っている。いまそれが現実なものになろうとしている。

--CEOを2016年まで続けることが決まった(当初は2015年に交代を表明していた)。自らの役割について考え直すことは?

私は世界最高のポジションについていると思っている。自分の好きなときにディズニーパークにも行ける。3年後には65歳になる。新しい経営陣にバトンタッチする時期。それまでは情熱とエネルギーは変わらないし、これからも目指すべき方向性は変わらない。

並木 厚憲 東洋経済 記者

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なみき あつのり / Atsunori Namiki

これまでに小売り・サービス、自動車、銀行などの業界を担当。テーマとして地方問題やインフラ老朽化問題に関心がある。『週刊東洋経済』編集部を経て、2016年10月よりニュース編集部編集長。

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