300円ショップ「3COINS」が躍進を遂げた理由 売り場は"鮮度"重視、月400~500商品を投入

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女性スタッフの1人が頻繁にコンサートに行くことから発案された「うちわカバー」(写真:パル)

商品企画を担うのは女性を中心とした8人のスタッフだ。強みとするのは、ファッショントレンドや季節需要に対応した商品。特にアクセサリーは雑貨と比べて納期が短く済むこともあり、最新のトレンドに沿った商品を積極的に投入する。

女性を主なターゲットとした「かゆいところに手が届く」商品の開発にも力を注ぎ、うちわカバーやペンライトケースなどのオタク向けグッズは昨年大ヒットを記録した。

1994年に大阪で初出店

出店先の見極めも功を奏している。店舗面積は10~100坪と幅広いが、外せないのはつねに人通りが多い立地であること。ターミナル駅の構内だったり、商業施設内や路面店でも、人の出入りが激しいス-パーや、飲食関連の店舗に隣接していたりすることが多い。ブランドの“色”が重視されるアパレルと比べ、各店舗の顧客の年齢層や特性に合わせて、柔軟に商品構成を変えやすいといったメリットもある。

スリーコインズの主要顧客は30歳前後の女性。飽きられない商品展開を意識している(写真:パル)

スリーコインズを運営するパルは、女性向けを中心としたアパレル事業を主力とし、「チャオパニック」や「ガリャルダガランテ」など多数のアパレルブランドを展開する。1994年、社内で「ファッションを切り口に雑貨を売ることはできないか」という声が上がり、大阪市内で第1号店を開いたのがスリーコインズの始まりだった。

当時「100均」はあったものの、100円以外の価格での均一ショップはまだなかった。ファッショントレンドに対応した雑貨として付加価値をつけながらも、「衝動買い」ができるぎりぎりの価格帯を考慮して、300円を基軸とすることに決めたという。

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