米国「焼酎ウイスキー」を笑えない日本の現状

酒造会社がウイスキー免許に殺到するワケ

その指摘に対し松井酒造は「我々もスコットランドの原酒を使うことも大事だと思います」「日本の方々は、ウイスキーについてうんちくを言われる方がたくさんいますが、メーカーは大変迷惑なときもあります」(原文ママ)とWebサイト上で反論し、炎上した経緯がある(現在は削除)。

ほかにも、みりんなどの調味料を製造するサン.フーズ(山梨県)が製造するウイスキー「富士山」は、ジャパニーズウイスキーとラベルに明記しながらも「輸入原酒をブレンドしている」(同社)。

焼酎メーカーの中国醸造(広島県)も、スコットランドからの輸入原酒をブレンドした「戸河内」にジャパニーズブレンデッドウイスキーと表記している。「国内で熟成を行っているため」(中国醸造)という判断からだ。

「ブラックニッカ」、おまえもか!?

貿易統計によれば、英国から輸入する、アルコール度数50%以上で、2リットル以上の容器に入った「バルクウイスキー」は2016年に978万リットルと、この10年間で約20倍に急増。主にブレンド用に使われているとみられる。

もちろん、輸入した原酒をブレンドすることが悪いわけではない。「品質を向上させ、販売量を確保するためには、輸入原酒をブレンド用に使わざるをえない」と、「イチローズモルト」で有名なベンチャーウイスキー(埼玉県秩父市)の肥土(あくと)伊知郎社長は言う。

輸入原酒をもとにした製品を販売している新興メーカーがある一方で、イチローズモルトの一部銘柄のように、自社で製造した原酒を補完する意味合いで使用するところもある。

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