謎多き千葉「切られ踏切」の由来を調べてみた

珍名踏切マニアがいく

「切られ踏切」の全景。右は森、左はソーラーパネルが並ぶ太陽光発電施設(写真:AERA dot.)
踏切の名称に惹かれて何十年の、いわば「踏切名称マニア」である今尾恵介さんが、全国の珍名踏切を案内してくれる連載。今回は「切られ踏切」を紹介します。

強烈なネーミングの「切られ踏切」とは

その名も「切られ踏切」。なんとも強烈な印象である。千葉県南部を東京湾沿いに走る内房線で木更津から2つ目、場所は青堀駅から1.5キロほど南西へ進んだところだ。地形図によれば歴史の古そうな道が斜めに線路を渡る箇所に設置されている。行政区画は富津市青木で、ちなみに青堀という駅名は青木+大堀の合成地名でできた青堀村にちなむので、合併で青堀村がなくなって以来、青堀駅の他には青堀小学校、青堀幼稚園などに名残をとどめるのみだ。

当記事は、AERA dot.の提供記事です

東京駅から直通する快速電車の終点・君津駅で館山行きの普通列車に乗り換えようと思ったが、計画性もなく来てしまったのでだいぶ時間が開いてしまった。そこで駅前広場に出てみると、ちょうど大貫駅行きの日東交通バスが停まっていたので、それに乗る。

後で知ったのだが、1日7往復しかないその便が発車寸前だったのは幸運だった。私の他に乗客はいない。せっかくなので「富津中学のあたりへ行きたい」と言うと、なんとか回送車を免れた女性運転士さんは、富津中入口で降りればいいと教えてくれた。そこから踏切までは歩いて1.1キロほどである。この場面で「切られ踏切へ行きたいんですが……」などと直接的に尋ねるなど、世間体を少しは気にする私にはなかなかできない。

次ページ最初に渡った「第二青木踏切」は…
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