オートサロンの存在感が格段に上がった理由 単なる「改造車のお祭り」ではなくなった

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艶やかなコンパニオンにばかり目が行っていると、本質を見誤る(撮影:梅谷 秀司)

ドレスアップカーやチューニングカーのほか、各種自動車部品などを中心に関連企業が出展する「東京オートサロン2016」が、きょう1月17日(日)まで千葉・幕張メッセで開催されている。市販車をベースにした派手なカスタムカーとともに、華やかな衣装に身を包んだコンパニオンやレースクイーンのフォトショットが、ネットを中心にメディアの誌面を賑わせるイベントだ。実際に行ったことはなくても、その存在をなんとなくでも知っている人も少なくないだろう。

1983年に前身の「東京エキサイティングカーショー」として始まった東京オートサロンは、毎年1月中旬に開催されている。同じく毎年2月に大阪で開かれる「大阪オートメッセ」(1997年スタート)と並んで、大勢の来場者を集める大規模なカスタムカーイベントに成長した。

入場者は年々増加傾向にあり、昨年の東京オートサロン2015は来場者数が初めて30万人を突破し、過去最高を記録。1月15日(金)に開幕した今年の東京オートサロン2016も初日来場者数は7万8857人と昨年の12%増。会場は大勢の来場者でにぎわっており、記録更新の期待をうかがわせる。

「改造車のお祭り」に対するイメージが転換

東京オートサロンは当初、アフターパーツが中心のイベントだった。アフターパーツとは自動車メーカーやその系列メーカーがつくる「純正品」以外の部品を指す。外観を飾るエアロパーツにせよ、走行性能を高めるための足回り、吸排気系などにせよ「改造車」に使われるものとして、かつてはあまりイメージがよくなかった。

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日産自動車のブース。コンパニオンにカメラが集中するのはこのイベントお約束の構図(撮影:梅谷 秀司)

そのため「改造車のお祭り」である東京オートサロンは正統派の「東京モーターショー」に対しては「アンチ」的存在とされてきた。

ところが近年は様相が変わり、その存在感が格段に増している。規模も拡大し幅広いジャンルにおける自動車関連アイテムの展示会というスタンスが明確になり、国内外の主だった自動車メーカーもブースを構えるようになってきているのだ。

東京オートサロン2016にブースを出している日本車メーカーは、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、マツダ、富士重工業(スバル)など9社。乗用車系だけでなくトヨタ系のトラック大手、日野自動車の姿もある。

輸入車でもメルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲン(VW)、アウディなどドイツ車を中心に6社が出展している。モータースポーツのイメージが強いエルシーアイ(ロータス)は、昨年の東京モーターショーにはブースがなかったが、今回の東京オートサロン2016に参加してきた。

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