トヨタ「シエンタ」が大ヒットした3つの理由

このコンパクトミニバンに時代が味方した

個性的なスタイルやインテリアを最初に見た関係者からは、「売るのは難しいのでは?」という声も挙がっていたが…

トヨタ自動車が昨年7月に2代目へフルモデルチェンジ(全面改良)したコンパクトミニバン「シエンタ」の大ヒットが続いている。

日本自動車販売協会連合会(自販連)によれば、シエンタは初代のモデル末期だった2015年1~6月の月間平均販売が約1200台に過ぎなかったが、2代目へ切り替わった同7~11月は同約9500台と8倍近くに膨れ上がり、当初設定した月販目標7000台を軽くクリア。2代目の販売が本格化してきた同8月以降は、軽自動車を除く普通乗用車の車名別新車販売ランキングにおいて、トヨタの最量販車種でコンパクトハイブリッドカー(HV)の「アクア」に次ぐ2位に食い込み続けるなど絶好調だ。

直近の納期は3カ月待ち以上

トヨタが自社サイトで昨年12月28日に公開した「納期目処のご案内」によれば、2代目シエンタの納期はガソリンエンジン車、2代目で初めて設定されたHV仕様ともに、今、注文しても工場出荷されるのは今年4月以降の予定だ。注文しても4カ月近く待たされるほどの人気になっている。

2代目シエンタは全長4235×全幅1695×全高1675ミリメートル(mm)というコンパクトなボディに3列シートを配して、最大6~7人が乗車できる。そのうえで乗り降りがしやすいスライドドアを後席の両側に備えたパッケージの良さが特徴だ。

排気量1500ccという比較的、小型なガソリンエンジンを搭載。HV仕様にはモーターが組み合わされ、1クラス上の車と同等の動力性能を実現するとともにガソリン1リットル当たり最高で27.2キロメートル(km/L、JC08モード)という燃費性能を発揮する。車両本体価格はガソリンエンジン仕様で最安168万円台から、HV仕様は同222万円台からという設定になっている。

「エクステリア、インテリアともに個性が強すぎるかもしれない」

2代目シエンタがデビューする直前、トヨタのセールスマンに配られたスタッフマニュアルや、自動車専門誌での特集記事などを見た自動車業界関係者からは、内外装ともに大胆なデザインを採用した2代目シエンタの売れ行きを懸念する声が上がっていたが、それは杞憂に過ぎなかった。

なぜ、2代目シエンタはここまで大ヒットしているのだろうか。

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