離婚したくなったら考える「5つの判断材料」 「婚活」があるのなら「離活」もあってよい

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3)実家

いざというとき、実家に頼れるか。親子でも深い話はなかなかしていない場合が多いようです。また、長年離れて暮らしていると、親も別の生活をしています。親御さんが将来の生活をどのように考えているのか、尋ねてみましょう。「家を売却して老人ホームに住みたいから、あなたが帰られると困るわ」ということもあるかもしれません。

4)離婚後の収支

トータルに見ていく感覚が問われます。FPの仕事のひとつに「ライフプランニング」というものがあります。FPに依頼すれば、これから一生の生活の収支のシミュレーションをしてもらい、破綻を防ぐことができます。百聞は一見にしかず。ライフプランニングを実行して、実際に、離婚を考え直した人もいます。

5)健康問題

抜け落ちやすいのが最後の健康問題です。健康診断を徹底的にして、病気がないかどうかを見つけ、もしあったらきっちり治療を優先すべきです。1人になってからでは、できないこともあります。この健康問題には、家族の病気や介護問題も含まれます。

時間をかけて、じっくり最終判断をしてほしい

以上、「5つの判断材料」を元にしつつ、改めてパートナーとのこれまでの結婚生活を振り返ってください。恋愛時代から今までの間に積み重ねてきた歴史などを、です。

私は「今日にでも離婚をしたい」という相談者に「今離婚したら、同じ過ちを繰り返すことになりますよ、別れたい理由、原因もしっかり把握する時間も必要です」と話しています。

5つの材料を挙げましたが、最終的な離婚判断は「経済的」「精神的」「肉体的」の3つの側面から考えて、時間をかけて判断してほしいのです。そして決断したら「覚悟」をします。離活をして、覚悟が定まれば、あとは新しい人生で輝くこともできます。離活途中で面倒になる人は離婚しないほうが幸せです。なんだかんだご主人様があなたを支えてくださっていることに感謝することも必要です。たとえ、考える時間が長くてもしっかり覚悟が定まれば、必ず幸せになれます。もし、復縁するなら今までの夫婦関係を改善し、自分も変えることを決断してください。「離婚する」「復縁する」、最終的にどちらを選んでも幸せになるよう、道を開いてください。

寺門 美和子 FP、夫婦問題コンサルタント

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てらかど みわこ / Miwako Terakado

大手流通業界系のファッションビジネス経験後、夫の仕事(整体)を手伝い主にマネジメントを担当するが、離婚。「人生のやり直し」を決意、自らの経験を生かした夫婦問題カウンセラー資格取得を目指す中でFPの仕事と出合い、ダブルで資格を取得。顧客には「からだと心とおカネの幸せは三つ巴」とつねに語る。独立系のFP集団「FP相談ねっと」認定FP。相続診断士・終活カウンセラーとしても活動を始め、人生後半の「お金と暮らしと夫婦問題」のコンサルタントとして活躍中。

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