北朝鮮初「ファーストレディ外交」の採点簿 李雪主夫人の一挙手一頭足に中国が興味津々
かつて、故・金正日総書記が4番目の夫人として知られる金玉(キム・オク)は、金総書記の中国やロシア訪問に同行はしたものの、北朝鮮メディアがこれに言及したことはなかった。また、対外的な行事に出席する際には、国防委員会課長などの肩書きを使っていた。
李雪主がこのように活発な外交活動を行っているのは、対外的に「正常な国家」であることを強調する金正恩体制の変化を反映したものだと専門家らは見ている。通常、国家首班の夫婦がともに外国を訪問したり、外国の代表団を迎える外交方式に北朝鮮がしたがっていることをアピールしているということだ。李雪主は3月5日、金委員長と韓国の文在寅大統領の特使団との晩餐会にも出席した。
韓国・慶南大学のキム・グンシク教授は「李雪主が同行したことや、崔竜海・党副委員長をはじめ随行員もメディアに登場させていることは、正常な国家として認められたいという北朝鮮外交の一環だ」と指摘する。今年4月の南北首脳会談と5月までの開催を推進している米朝首脳会談に、李雪主が同行するかどうかに関心が高まっている。
ファッションは「品がいい」との評価
一方、李雪主に対する人気が中国国民の間で広まっているようだ。
香港の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」は3月29日、北朝鮮のファーストレディが公開の場に出てくることが珍しいこともあり、李雪主への人気が広がっていることを伝えている。
人民大会堂訪問などで見せた李雪主のファッションについても、「品がいい」という評価を受けているという。中国のインターネット上では、李雪主と習近平主席夫人である彭麗媛とのファッションを比較する投稿が相次いだが、このような内容は当局によって削除された。
とはいえ「李雪主は美しく、好感が持てる。金正恩の妹である金与正よりも、ファーストレディ外交をうまくやれそうだ」、「彭麗媛は李雪主よりも派手な服装だったが、李雪主がより美しかった」とする投稿があった。さらに、両夫人の身長がそれぞれ164センチ(李)、165センチ(彭)とほぼ同じであることや、ともに歌手出身であることに共通点を見いだす投稿もあったようだ。
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