チェーンソー、知っていそうで知らない正体

ホラー映画のように武器としては使えない

「チェーンソーは100年ほどの歴史があります。初期の頃は直接エンジンに取っ手をつけたような構造で、手に振動が直接伝わりました。そのため白蝋病(はくろうびょう)になる人もたくさんいました」

白蝋病とは、振動を長時間に及び受け続けたため血管が収縮し、皮膚が白いロウソクのようになってしまう病気だ。

現在のチェーンソーは、エンジンと取っ手の間にゴムやスプリングの緩衝材を挟むことで振動はずいぶん減った。

また「防振手袋をつける」「一度の作業を10分以内、1日の作業を2時間以内にする」などのルールが守られるようになり、発病する人は少なくなった。

作業前に講習を受ける、ヘルメットやゴーグルを着用する、などの安全対策により事故自体が減っている。(タイトル写真のチェーンソーを持った女性は機械を動かしていません)

「チェーンソーでの死亡事故は確かに起きることがあります。多くは倒木に激突したり下敷きになって亡くなるケースですね。チェーンソーで身体を切って亡くなるケースはあまり多くはありません」

チェーンソーは見た目がわかりやすく危険であるため、取り扱うときは誰でも慎重になる。そのため、チェーンに身体が接触する事故は発生しづらいという。

チェーンソーを利用する仕事は?

「実際にチェーンソーを利用する仕事の種類を挙げると、まずは林業ですね。木材に使うための木を切り倒すため、枝を切ったり、切り分けたりするのに使います」

リンゴ農家など果樹園での作業、造園業、大工仕事、などでも使われる。一般向けだと、田舎暮らしの人が薪を作るのに使ったり、家の木を整えたりするのに使う場合が多い。

珍しいところでは、さっぽろ雪まつりでの氷像製作にもチェーンソーは使われている。林業は冬に作業をする場合が多い。草や葉っぱがないほうが作業をしやすいからだ。秋から冬に販売が伸びる。

夏場は人工林の下草を刈る仕事が入る。チェーンソーメーカーは、同じエンジンを使って草刈り機を作り販売する会社も多い。そうすると1年の売り上げを平均化できる。落ち葉などを飛ばすブロワー(送風機)を作っている会社もある。

「これは手放しで喜べる話ではないのですが災害の後には、チェーンソーの販売が伸びます」

大地震があった後は、倒壊した建物や街路樹などを切断しなければならない状況が発生する。また台風が発生した後も、同じくチェーンソーが必要になるケースが増える。

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