日産「セレナe-POWER」乗ってわかった実力

アクセル操作で加減速を自在にコントロール

このe-POWERとは何者か? ここで改めておさらいしたい。市販乗用車が搭載しているハイブリッドシステムは大きく分類して3タイプに分かれる。

①パラレル方式

②シリーズ方式

➂シリーズ/パラレル方式

e-POWERとは何者なのでしょうか(筆者撮影)

①のパラレル方式はエンジンとモーター兼発電機の混合出力を基本とし、速度域などの走行条件に応じて使い分けながら駆動力をタイヤに伝える方式で、基本はエンジン駆動(エンジンを停止させ短距離に限りEV走行可能な車両もあり)となる。

②のシリーズ方式はエンジンで発電用モーターを駆動してバッテリーに蓄電、そして蓄えた電力を使って駆動用モーターのみで駆動力をタイヤに伝える方式で、基本は電動駆動(エンジンとタイヤを直結させたエンジン直結駆動モード付き車両もあり。e-POWERにはない)だ。

そして➂のシリーズ/パラレル方式は①と②の両方の特性を組み合わせており、世界的にはトヨタ自動車「プリウス」が採用していることで知られる。

e-POWERは②のシリーズ方式だ。発電用モーターを駆動させるためにエンジンがあり(=エンジンは直接タイヤを回さない)、そこで蓄えた電力をバッテリーに蓄電、そこから駆動用モーターに必要な電力を供給する。日産ではこの一連のシステムをシリーズ方式ハイブリッドとは呼ばずe-POWERとわかりやすくネーミングした。

「セレナ」は日産のドル箱的な存在

最大8人乗りで背が高く広々としながらも、使いやすいボディサイズの「セレナ」は日産のドル箱的な存在で、歴代を乗り継ぐユーザーも多いという。

ステアリングまわり(筆者撮影)

こうした人気の秘密は高級や上級とはひと味違う、家族や仲間での移動に適した実用性の高さや、道具としての確かさを持ち合わせていることではないかと筆者は考えている。

今となってはオーソドックスな部類に入るミニバン然としたシルエットだが、直線を基調した幾何学的なデザインを随所に配し、ルーフとボディを塗り分けた2トーンカラーを採用するなど百花繚乱のミニバン群のなかでの差別化を図る。また、こうした見た目以上に侮れないのはミニバンらしい走行性能だ。

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